購入前の携帯電話、実機に触れて試せないのはなぜ?

2005/07/08 18:36 Written by コ○助

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皆さんは携帯電話の新規契約や機種変更をする際に、実際に動く状態の実機で使い心地を確認してから購入しているなりか? 一度購入したら、どんなに端末に不満があっても10か月〜1年は使い続けなければならないのに、意外と雑誌やネットの情報と、店頭に並ぶモック(模型)だけを参考にして購入する人が多いなりよね。そして、購入後に「思っていたよりもモッサリしていて使いにくい」「カメラの反応が鈍すぎる」「メニューが特殊すぎて使いづらい」などなど、不満な点が噴出する……というのは、よくある話なり。

もちろん、本当なら誰もが実機を触って使い心地を試した上で購入したいはず。特に2万円も3万円もするような端末はそこそこ大きな買い物なので、購入後に後悔しないためにも、購入前の段階で実機を触りたいというのは当然の想いなりよね。量販店や電気店に行くと、ほかの家電やAV機器は実機が置いてあって、どの程度の商品なのかが購入前に確認できるのに、なぜ携帯電話はそれができないことが多いのか。携帯電話販売の仕組みに詳しい人なら常識的な話なりが、一般の人にとってみれば「?」な話かもしれないなり。

この件について触れた記事がITmediaに出ているなりが、こうした状況を生んでいる背景には、キャリアから支払われるインセンティブ(販売奨励金)制度があるなりよ。この制度があるからこそ、店頭で比較的安い価格で端末を購入することができるわけなりが、その構図を簡単に数式で書いてみると次のようになるなり。

[販売価格が3万円、インセンティブが3万円の場合]
販売価格(3万円)−仕入れ価格(5万円)+インセンティブ(3万円)=利益(1万円)

もともと端末は店頭価格よりも高い値段で仕入れられており、インセンティブがあるからこそ安く店頭価格を抑えられるというカラクリが存在しているわけなり。つまり、端末を販売して契約を結ばない限りインセンティブは発生しないため、仮に店頭でお試し用の実機を提供してしまうと利益がびた一文出ず、店側は仕入れ価格(5万円)分がまるまる販売コストになってしまうわけなり。1台や2台ならまだしも、1キャリアから年間4回、一度に4〜5機種の新機種が投入されていることを考えると、そのコストは膨大。「お客さんの要望も分かるけど、実機を出すに出せない事情もある」というのが販売店側の本音なりか。

では、購入前に実機を触ることができる店は全く無いのか、と言われればそういうわけではなく。キャリアの直営店や大手の量販店では、ちゃんと実機を用意しているところも多いなり。コ○助は必ず機種変更する際には、直営店に行って触らせてもらうなりよ。その結果、購入を断念した端末も、これまでに何台あったことか(笑)。ボタンの押し心地やソフトウェアの体感速度、日本語変換の賢さなどなど、試してみるべき項目はたくさんあるなりからね。もう怖くて、実機を触らずに購入することができない身体になってしまったなり。

立地の問題でなかなかキャリアの直営店や大手の量販店に足を運べないという人も多いと想うなりが、長く使うものだからこそ、そこは手間を惜しまずに、ぜひ実機探しの旅に出て下さいませ。納得して購入したほうが、愛着も湧くものなり。

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