客足遠のく大井競馬場の「若者呼び戻し作戦」の中身。

2005/05/17 10:41 Written by コ○助

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たびたび苦境が伝えられ、廃止が相次ぐ地方競馬の中にあって、その立地の良さや攻めの姿勢がウケて比較的安定した経営を続けている大井競馬場。コ○助もこれまで何度か実際に大井競馬場に足を運んだことがあるなりが、中央競馬よりも至近距離で馬を見ることができるほか、競馬場周辺に足を踏み入れた瞬間に漂ってくる馬のニオイは、馬好きにはたまらない環境なりね。また、あまり馬を間近で見たことがないような都会の人には喜ばれているようなりよ。中央競馬よりも出走している馬のレベルが低く、大きなレースも少ないなりが、大井競馬場には中央競馬の競馬場にはない素敵な空間が広がっているなりね。

そんな大井競馬場は、以前から積極的に新しい取り組みをすることでも有名な競馬場。1986年7月に、それまで低迷していた売上を回復する起爆剤として日本初のナイター競馬「トゥインクルレース」を始めたところ、これが大当たり。一時は「会社帰りに大井競馬場で競馬を楽しむ」というスタイルが、「イケテル」若者のライフスタイルとして紹介された時期もあったほどなり。ブームの頃にコ○助も大井競馬場に連れて行ってもらったことがあったなりが、初めて馬場を照らすナイターの光の中を馬が疾走する姿を見たときは感動モノだったなりよ。汗が光で反射して、キラキラと輝いているように見える馬体。中央競馬では見かけることができない、新鮮な光景だったなりね。

ほかにも中央競馬に先駆けてワイド馬券や3連単の馬券を発売したり、スタンド改装に伴って日本初の競馬観戦型ビュッフェ形式レストラン「ダイアモンドターン」をオープンさせたり。さまざまなアイデアが導入されていている大井競馬場には中央競馬とはひと味違う面白さがあるなりが、バブル崩壊以降は徐々に客足が遠のいているようで、2003年度にはついに赤字に転落。特に若い人たちの来場が減少傾向にあるため、「若者呼び戻し作戦」を敢行することになったなりね。

その作戦のキーワードは「合コン」と「リムジン」。朝日新聞によると、合コンは「見知らぬ男子と女子のグループそれぞれが別々に申し込んだあと、男女1組ずつを抽選で決定。レースのある木曜日に顔合わせする仕組み。会費は男性2,000円、女性1,000円で、3万5000円の個室が無料で使え、飲み物1杯と軽食も付く」というもので、4月と5月の計3回の募集で350組以上の申込みがあったのだとか。一方のリムジンは「レースがある月曜日の夕、応募した中から1組が選ばれ、指定場所まで無料で迎えにいく」というもので、こちらも3回の募集で200組以上の応募があったというなり。競馬場で合コン。価格も安い上にリッチな個室で競馬が楽しめるのは良い感じなりよね。競馬場側が合コンのグループを抽選で引き合わせるというのも、ちょっと面白いなり(笑)。

地方競馬はなにかと暗い話題が多いなりが、そんな中でも奇抜な作戦を次々と打ち出して盛り上げに必死な大井競馬場は希望の星。こうしたさまざまな試みが功を奏して、客足が徐々にでも上向いていくと良いなりね。皆さんも機会があればぜひ一度、大井競馬場に足を運んでみて下さいませ。


以下余談。大井競馬を実際に運営しているのは特別区競馬組合なりが、その特別区競馬組合に大井競馬場の施設を貸与しているのが東京都の外郭団体である東京都競馬株式会社(東証1部上場)。ほかに伊勢崎オートレース場や東京サマーランド、東京セサミプレイスなどを経営しているなりね。東京サマーランドと大井競馬場が繋がっていたなんて、知らなかったなり……。

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