ファストフードに課税を検討、デトロイトで。

2005/05/11 13:15 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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まず、下をご覧ください。

1位:ヒューストン(テキサス)
2位:シカゴ(イリノイ)
3位:デトロイト(ミシガン)
4位:フィラデルフィア(ペンシルバニア)
5位:セントルイス(ミズーリ)
6位:クリーブランド(オハイオ)
7位:アトランタ(ジョージア)
8位:コロンバス(オハイオ)
9位:ダラス(テキサス)
10位:シャーロット(ノースカロライナ)

一体何の結果だと思いますか?実は雑誌 "Men's Fitness" による2005年度の「肥満都市」の順位なのです。セントルイス、5位に食い込んでおりますね……(汗)。ただこのランキングは、住民の肥満度を実際に測定したものではなく、人口に対するファストフードの店舗数や、フィットネスクラブの数などを元に算出しているようです。あくまで人々の「健康OR不健康」な需要を考慮した結果なので、あしからず。

ちなみに、同様の方法で算出した「スリム都市ランキング」は、1位がホノルル(ハワイ)、2位シアトル(ワシントン)、3位サンフランシスコ(カルフォルニア)……などなど。

さて上記「肥満都市」第3位のデトロイトですが、実は昨年の同ランキングでは汚名高き1位だったそう。そのせいか知りませんが、この都市では最近行政機関をも巻き込んだ健康志向ムーブメントが起こっているとか。同市のクワミ・キルパトリック市長が提案した特別課税法もそのひとつ。なんと「肥満の原因」といわれるファストフード店に対して、消費税上乗せを検討しているのだそうです。通常の消費税が6%で、さらにそこに2%の超過税。そりゃちょっと高いかも。少しでも人々をファストフードから遠ざけるための、涙ぐましい努力(?)といえましょう。

ニューヨーク州などでも「スナック税」と呼ばれるジャンク系食品に対する課税が検討されています。しかしファストフードに特化した課税は、仮にデトロイトで制定されれば、全米でもはじめての試みなんだとか。

ちなみに専門家の予想によると、この法律が施行された場合にデトロイト市に入る税収は年間約17億円とも。デトロイト市は長年の財政難に陥っており、それを助けるための「ファストフード税」だと批判の声も出ているようです。まあ、何はともあれ健康には気をつけましょうよ。

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