映画 「ザ・インタープリター」を観る。

2005/04/25 04:14 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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(このコラムには、映画ネタバレの可能性のある記述が含まれています。ご注意ください)

ニコール・キッドマンとショーン・ペン。この2人には面白い共通点があります。どちらも役者としてまだ今ほど名前を知られていなかった頃、かたやトム・クルーズ、かたやマドンナと、それぞれに大スターと結婚。そこで単なる有名人の妻/夫として終わるのか?と思いきや、めきめきと実力を伸ばして、圧倒的な演技力が評価されるようになりました。そしてキッドマンは2003年に「めぐりあう時間たち」で、ペンは昨年「ミスティック・リバー」で、映画界最高の名誉であるアカデミー賞の主演女優/男優賞をゲット。まさに結婚した相手も追い抜く活躍です。

ちなみに2人共、その相方とは離婚してしまったというのも、これまた奇妙な共通点ではありますが(笑)。

何はともあれ、最近ますます演技に脂がのっているキッドマンとペンが共演する映画が作られたというのだから観に行かないワケにはいきません。ということで、この週末は友人と一緒に現在アメリカで公開中の「ザ・インタープリター」を堪能してきました。

キッドマン演じるシルビア・ブルームは国連で通訳として働く、アフリカはマトボ共和国(架空)出身の女性。彼女はある晩仕事場で、そのマトボのズワーニ大統領の暗殺をほのめかす会話を偶然聞いてしまいます。この捜査に乗り出したのがシークレット・サービスのトビン・ケラー(ペン)たち。ズワーニ大統領暗殺の動機があるとされる政治家を洗いざらい調べ上げながら、トビンはシルビアの過去も調べていきます。そして、彼女にも疑いの目を向けだす捜査官たち……。ストーリーは息もつかせないほどアップ・テンポで展開。あっという間に観終わってしまった感じです。サスペンス映画は普段あまり観ないウォール真木でも、心から楽しめましたよ。

キッドマンはアフリカ訛りのある英語や、マトボ共和国のクー語(こちらも架空の言語らしいです)を自在にあやつって、それがとても印象的。ペンもほんの数日前に起こった身内の死に悲しみつつ、それでもシルビアに惹かれていくトビンを熱演しています。恋愛でもない友情でもない、大人な関係を結んでいく2人には、なんだか観ているほうがドキドキさせられましたよ(ため息)。

このほか特筆すべきなのは、この映画がニューヨークにある国連本部の建物内で初めて撮影された作品だということでしょう。世界政治の中心となる有名な建物の中という事で、ちょっとした舞台裏を垣間見る気分も味わえます。

「ザ・インタープリター」は5月21日(土)より、全国ロードショー。おすすめです!

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