272回目にして運転試験に合格の男性、喜びを語る。

2005/04/16 12:00 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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武田鉄矢が演じる凡人サラリーマンの青年が、道路を走るトラックの前に突然飛び出し、「僕は死にませぇーん!」と女性に叫ぶシーンを鮮明に覚えている人は多いはず。1991年放映の「101回目のプロポーズ」(フジテレビ)ですよ。かれこれ14年前の作品だというのに、いまだに記憶に新しく感じるのは、やっぱりそのインパクトの強さか。特に最近では韓国と中国の合作でリメイクされ、またまた話題に上りました。

どんなに取柄が無くても、一途に諦めずに想い続ければきっと振り向いてくれる女性がいる……、というのがこのドラマの最大のテーマだったワケですが。その「諦めないで頑張ろう!」的なお話が実際に韓国であったそうです。と言っても、この男性がゲットしたのは女性の心ではなくて、運転免許証試験の合格の知らせでしたが……。

修理工として働くセオ・サンムン氏は、以前は運転免許所得に必要な筆記試験が受けられませんでした。文盲がその原因でしたが、その後口答でその試験が受けられるようになったのを機会に、長年の夢だった車の運転を目指すようになったのです。

とはいえ、その道は長いものでした。文字が読めないから試験勉強もままならない。そのため試験を実際に受けても間違いを繰り返すばかり。何度も何度も失敗したセオさん。しかし彼はその失敗から少しずつ学ぶ事を覚えたのです。そして5年間もの間、時間がある限り、試験会場に足を運んだのだとか。そして数えて272回目の口答試験で、見事合格したのです。

試験の担当官たちもセオさんの合格を家族のように喜んでいるとか。

さて今度は実技の運転です。それに合格した暁にはどんな車を運転しようか、とセオさんは奥さんと楽しそうに話し合っているのだそうです。なんだかほのぼのとして良いお話ですね。

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