給食に出るほどポピュラーな熊本名物「太平燕」とは。

2005/04/07 15:07 Written by コ○助

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先日チャンネルを適当に替えながらテレビを見ていたら、普段見たことがないTBS系の「ぴったんこカン・カン」のスペシャル版で、熊本県出身のお笑い芸人ヒロシが郷土めぐりをする企画をやっていたなりよ。「熊本生まれながら馬刺を初めて食べた」「ワケンシンノス(熊本弁で若い者の尻の穴の意)という食べ物がある」なんてエピソードが次々と展開されていたなりが、その中に「太平燕(たいぴーえん)」という料理を食べるシーンが出てきたなりね。ヒロシは「太平燕」の存在を知らないと言い切っていたものの、熊本県内の中華料理店などにいけばほとんどの店に置いてあるメニューだ、と番組内では説明されていたなり。

「太平燕」は見た目が長崎名物のちゃんぽんのよう。具材には白菜を中心としたさまざまな野菜に、豚肉などの肉類、イカや海老などの魚介類が入り、スープは鶏ガラベースやとんこつベースなどなど。味付けは店によっていろいろと違いがあるようなり。基本的にはやはりちゃんぽんに近い感じがするなりよね。ただ、決定的にちゃんぽんとは違うことがひとつ。それは麺が入っているのではなく、緑豆春雨が入っているということ。そう、「太平燕」は春雨スープのような、ヘルシーな具だくさんの料理のことだったなりね。

「ぴったんこカン・カン」を見たときには「へぇ」くらいにしか思っていなかったなりが、読売新聞の「ふるさと食風土記」というコーナーにも「太平燕」を紹介する記事が出ていたなりよ。ちょっと面白かったので、この記事を参考にしながら「太平燕」についてもう少し話を進めていくことにするなり。

「太平燕」が熊本県内で食べられるようになったのは昭和初期頃から。昭和40年頃からは給食のメニューにも取り入れられ、現在も2か月に1度くらいのペースで出されるというなり。まあコ○助も小学校の頃に春雨スープはよく出ていたので、春雨を使ったメニューが給食に出ること自体はそれほど珍しいことではないなりか。でも、春雨スープが春雨スープとしてではなく、「太平燕」という固有名詞で子どもの頃から認知されているのは面白いなりね。

この料理の起源は中国の福建省にあるようで、もともとはお祝いの席などで食べられていた肉団子スープが熊本に伝わり、春雨を入れるというアレンジを施して現在の「太平燕」のスタイルに落ち着いたというのが定説となっているようなりよ。熊本県内では中華料理店はもちろん、インスタントや冷凍モノがスーパーでも普通に販売されているため、熊本の人の中には「太平燕」が全国的な料理だと思っている人も少なくないというなり。事実、「太平燕」というワードで検索をかけてみると、「太平燕が熊本にしか無いなんて知らなかった」という類の日記を公開しているサイトがチラホラと見受けられるなりね。

世の中の健康志向が日々高まっている昨今だけに、「太平燕」も徐々に熊本県外に浸透して行きそうな気配はあるなり。気になる人はぜひチェックして下さいませ。

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