auのデザインケータイ「PENCK」のフォントにパクリ疑惑。

2005/03/28 10:22 Written by コ○助

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au design projectの第4弾として2月に発表されたWIN端末「PENCK」は、そのタマゴ型の美しいフォルムとシルバーのメタル加工が大きな話題を呼んでいるauの意欲作。au design projectの端末はこれまでも「INFOBAR」や「talby」などユーザーから高い支持を獲得してきたなりが、「PENCK」もまた、それらとは異なるアプローチのデザイン性が好感を持たれているなりよね。でも、残念ながら「PENCK」の数字キーに使用されているフォントにパクリ疑惑が浮上しているなりよ。

「PENCK」に採用されているフォントのデザインは、ITmediaやインプレスに対する開発陣のインタビューなどで、端末全体のデザインを担当したサイトウマコト氏が手がけていることが明らかにされているなりね。参考までにインタビュー記事の該当部分を見ておくと。

・「ここもサイトウマコト氏のこだわりだという。ダイヤルキー面に書かれた数字も同氏がデザインした」(ITmedia
・「テンキーのフォントなら数字がデカければ気持ちがいいじゃん、見やすいじゃん、という発想のものですし、フォントもサイトウさんが、こだわった手書きのフォントを作ってくれました」(インプレス

特にインプレスの記事には「フォントもサイトウさんが、こだわった手書きのフォントを作ってくれました」と、サイトウマコト氏のこだわりを反映させたと強調しているなりよ。

ところが、こうした一連の開発陣によるコメントに対し、フリーのフォントなどを配布している「9031.com」を運営する足立裕司氏が疑問を感じたなりね。なぜなら、「PENCK」に使用されているフォントが、足立氏自身が作成した「Major Kong」にあまりにもそっくりだから。もちろん、足立氏も酷似したフォントが世に生まれてくる可能性は認めながらも、検証の結果、「Major Kong」と「PENCK」のフォントを重ね合わせると寸分違わず合致することから、どう考えても同一のものと考えざるを得ないとの結論に達したようなりね。手書きフォントなのに、ピッタリと重なってしまうのは確かに不自然ではあるなり。

足立氏はフォントを勝手に使用されたこと自体は「華のあるプロダクトで当サイトのフォントが部分的にでも使用されるのはとても光栄ですし、全然かまわない」と、さほど問題視していないようなりよ。ただ、サイトウマコト氏が自ら「フォントを作成した」と公言していることに静かな怒りをたたえているなりね。今後の対処について使用料などを取る考えはないようで、次のような希望を出しているなりよ。

「『テンキーの数字のフォントはサイトウマコト デザイン室のアシスタントがどっかのサイトで適当に拾ってきたフリーフォントを使っています。えーとメジャーなんとかっていう…、URLは90なんとか…忘れました。』とかで全然かまわないので、ぜひ訂正していただきたいところです」

今回の商用利用がたとえ無断利用であったとしても、作者本人は「光栄」と言えるだけの寛大さがあるだけに、世界的に著名なデザイナーのサイトウマコト氏が自ら作成したフォントだと公言しているのはやはり残念なところではあるなりね。なぜ電話やメールなどで一言だけでも「使わせてもらいます」という連絡を入れることができなかったなりかねぇ。

疑問の声を上げた足立氏に対して、「PENCK」を開発した日立製作所、発売したKDDI、そしてデザインしたサイトウマコト氏から何らかのリアクションはあるのかどうか。今後の事態の推移に注目なりね。

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