ベン・アフレックが監督としてデビュー決定。

2005/03/24 11:33 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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ベン・アフレックといえば「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」(1997年)で親友のマット・デイモンと共に、ゴールデン・グローブ賞とアカデミー賞の脚本部門で2冠を征したこともある俳優。12才からTVなどで俳優としてキャリアを積み、ブラウン大学やカリフォルニア州のオクシデンタル・カレッジで演技を本格的に学んだ実力派でもあります。先の「グッド・ウィル……」の他、「パールハーバー」(2001年)、「偶然の恋人」(2000年)あたりが彼の代表作といったところでしょうか。

しかし最近は「ジーリ」(2003年)、「世界で一番パパが好き!」(2004年)の2作品がまったく振るわず。ジェニファー・ロペスと付き合い始めた頃からメディア露出が多すぎて、あんまり世間からシリアスな俳優と受け止められなくなってしまったような感もあって、せっかくの栄光もなんだか「過去のもの」になってしまったような……。

私生活では、新しい恋人ジェニファー・ガーナーと幸せそうですが、仕事面ではここ数年薄幸なイメージのアフレック。このまま消えて行きそうな予感もありましたが、なんと今度は映画監督としてデビューすることになり、リベンジを計っているらしいです。ディズニー傘下のタッチストーン・ピクチャーズの発表によると、新作映画 "Gone, Baby, Gone" で、カメラの前で演技する立場から、ファインダー越しに指示する側に回るのだとか。

この映画はデニス・ルヘイン(カタカナ表記では「レヘイン」の場合もあり)著の同名小説が原作。日本語でも「愛しき者はすべて去りゆく」というタイトルで角川文庫から出版されてます。このデニス・ルヘインといえば有名なのが「ミスティック・リバー」。彼のこのミステリー小説はショーン・ペンとティム・ロビンス出演、クリント・イーストウッド監督ですでに映画化されれており、昨年のアカデミー賞では、主演男優賞(ショーン・ペン)と助演男優賞(ティム・ロビンス)を得た作品なのでご存知な方も多いことでしょう。

ちなみに「愛しき者はすべて去りゆく」は、ボストンで私立探偵事務所を営むパトリック・ケンジーとアンジェラ・ジェナーロが登場するシリーズ作品のひとつ。ストーリーは子供が犠牲になる連続誘拐事件についてだそうで、かなり重い内容のようです。そういえば「ミスティック・リバー」も幼い子供誘拐されるというお話でしたから、なんだか共通点が多そうですね。新監督アフレックがこのシリアスな内容をどう表現するのか。ただでさえ同作者原作の作品が、すでに素晴らしい映画となっているだけに、彼にとっては相当のプレッシャーじゃないかと……。

なにはともあれ、演技に関してはすでに長年のキャリアを持ち、脚本家としてもオスカーの栄光をゲットしたアフレック。監督としてもどこまで力を発揮するのか、私としては応援したい気分です。

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