「田園調布に家が建つ」の漫才師、星ルイスさん死去。

2005/03/17 01:12 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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セントルイスに引っ越してくる前、これといってこの土地の知識が無かったウォール真木。まあ私みたいな世代の一般的な日本人の思考からすれば「セントルイス」と聞いて、最初に思いつくのは漫才コンビのセント・ルイスじゃないでしょうかねぇ。

星セント(本名:村山 袈娑夫=むらやま・けさお、長野県出身)と星ルイス(本名:藤江充夫=ふじえ・みつお、東京出身)の2人が72年に結成したセント・ルイスは、NHKの漫才コンクールに出場したのがきっかけで、広く芸能活動をすることになったそうです。ツービート(ビートタケシ、ビートきよし)、B&B(島田洋七、島田洋八)、ザ・ボンチ(ボンチおさむ、里美まさと)などと並び、80年代の漫才ブームの火付け役にもなりました。

「田園調布に家が建つ!」、「俺達に明日は無い。キャッシュカードには残は無い」、「収入、睡眠、反比例」といった、痛烈な社会風刺を盛り込んだコントが人気でした。長身のセント氏が早口でまくし立て、小柄で愛嬌のあるルイス氏がツッコミを入れるという漫才スタイルは、その身長差とキャラクターを逆手に取った、意外な面白さをかもし出していました。

ルイス氏はここ数年俳優やテレビ司会としても活躍。最近記憶に新しいのはNHKの大河ドラマ「新撰組!」の、八木家奉公人「房吉」役でしょうか。

片やセント氏は、2002年に肺ガンが見付かり右の肺を全摘出。その時の後遺症で漫才師としては致命的な、声が出なくなるという辛い経験をしたそうです。その後一時奇跡的に舞台に復活するも、2003年にはコンビ解散、2004年にはガン再発でお亡くなりに……。ううう。寂しいですな。

ところがセントさんが他界して1年も経たないというのに、なんと今度はルイスさんの訃報がニュースで流れました。しかも亡くなった理由が、2人とも同じ肺ガンだったというから、さらなる驚きです。体調の不調を訴えて入院した3日後には、帰らぬ人となってしまったとかで、まるで相棒を後追いするような形で突然逝ってしまわれました。

2人とも生前は猛烈なヘビー・スモーカーだったそうですが、その生活スタイルの類似が、同じ病気でお亡くなりになるという偶然を生んだのかもしれません。

お2人のご冥福をお祈りいたします。

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