英国にて永住権を所得するためには、今の法律では次の条件が必要になります。

1) フルワークパーミットの労働許可証（延長可能な労働許可証）で、同一の雇用主の元で連続4年以上の仕事経験を有する
2) 英国籍または永住権所持者と結婚をしており、1年以上の結婚生活を有する
3) 合法的な査証（学生ビザを含む）で10年以上の滞在を有する
4) 合法･非合法を問わず継続的に14年間の滞在を有する
5) 労働許可証を要さない職業（自営･投資家･芸術家など）で連続4年以上の滞在を有する

この他にも、定年ビザ（年金受給者を主対象にした優遇移住制度）を所持して、4年以上英国に滞在した人も永住権申請の対象になれるのだそうで、結構アメリカや日本と比べると容易な移民法なんじゃないかな、と思います。しかし非合法で14年間住めば永住権貰えるんですか？そうですか……。

しかし英国への移民を希望する人にとって、近く新たなカベが築かれるかもしれないのです。なんでも比較的簡単に移住できる英国は、そのぶん移民増加が引き起こす社会的問題も多いとか。そこでその影響に懸念して、政府では今後移民希望者に対して、イギリスの生活や文化に関するテストを実施るることを提案したのです。少しでも増える移民の数に歯止めをかけようという事ですかね。

案によるとこの試験は、すでに発行されている移民向けのガイドブックに基づいて作成されることになるそう。この小冊はイギリスの歴史文化といったことから、実際に銀行に口座を開いたり、電話料金を支払う方法など、いろいろな｢イギリス人らしく生活するため｣のアドバイスがのっているのだそうで。しかしながら、もし本当にこのガイドブックから問題が出されるようになるとしたら、次のような質問が出題されることになります。

｢英国の伝統的なクリスマスの料理は？｣
｢英国でペットを飼っている家庭はどのぐらいある？｣
｢バーで知らない人の飲み物をこぼしてしまった。どうする？｣

……果たして、最後の問題は本当に必要な知識かどうか（笑）。答が気になる方は、身近なイギリス人、またニュース元のCNNサイトでどうぞ。