東京大空襲から60年、堀絢子さんによる一人芝居を上演。

2005/03/10 14:21 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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本日3月10日は、第二次世界大戦中の東京大空襲から丸60年経った日。東京都内で平和を祈る式典や、犠牲者の追悼式など多くが予定されているそうです。みなさんも今日はこれに関するニュースをどこかで見聞きされているのではないでしょうか?戦争とは、その惨劇とは……。思わずいろいろと考えてしまう日ですね。

さて江戸東京博物館(墨田区横網1−4−1)では今「第6回学童疎開展」が開催されています。学童疎開とは東京大空襲の前年、昭和19年に政府が実施した東京を含む大都市と、その近郊都市を対象とした小学生の集団疎開のことです。幼い子供達が親元から離れ、慣れない土地での生活を強いられたことを歴史的知識として認識している人は多くても、その実態を詳しく知っている場合は少ないのではないでしょうか。ウォール真木も、元から日本の近代史には詳しくないのですが、戦争中の出来事に関しては本当に知識が少なく、子持ちとなった今、戦争の惨劇や平和の大切さといったことを子供に伝えるには、もっと勉強しなきゃならんなぁと感じております。

ちなみに中学進学の準備ために、当時小学校6年生だった子供達が昭和20年の2月末から東京に帰省しており、その多くが東京大空襲の犠牲となったそうです。久々に親に甘えることが出来る帰京のチャンスも、一夜にして惨劇に変わってしまったのですね……。

さて、この「第6回学童疎開展」ですが昨日9日には特別イベントがいくつか催され、その中のひとつが堀絢子さんによる劇「そして、トンキーも死んだ」でした。これは絵本の「かわいそうなぞう」が原作の一人芝居。

トンキーとは、戦争中上野動物園で飼われていた3匹のゾウの内の1匹です。空襲で動物が逃げ出したら危険だと心配した当時の日本軍。猛獣類はすべて処分せよと通達して、上野動物園でも猛獣は残らず処分されたそうです。その悲劇を語ったこの絵本はあまりにも有名ですね。今でも「上野動物園のゾウ」は、「サクマドロップ」「おーい水島、一緒に日本に帰ろう」に並ぶ[涙のツボ」キーワードだったりします。ううう(涙)。

堀絢子さんと言えば「忍者ハットリくん」などで有名な声優さんですが、子供の頃から耳に親しんだ彼女の声が語るこの一人芝居、なんだかとっても興味があります。今後もし上演予定があるなら、そしてその時運良く日本にいたとしたら、ぜひ娘2人を連れて行ってみたいですね。アメリカと日本は今は仲良しで、お父さんとお母さんが結婚できて、あなた達も生まれることが出来たけど、昔はそれが出来なかった時代もあったんだよー。今は平和で良かったねー、と。

……今夜はアメリカンのダンナの頭を一発ぶん殴ってから寝るとしますか。

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