毎週どこかの媒体で更新されている携帯電話端末のセールスランキングを見ていると、面白いのがメディアがこぞって取り上げるような端末が必ずしも売れ線になるとは限らないところ。これは端末が発売された直後は価格が高いため、すぐにはセールスランキングにランクインしてこないという事情もあるなりが、機能が満載だったり、特徴的な機能を搭載していたり、デザインが独特だったりすることが、必ずしもユーザーの購買意欲をかき立てているわけではない、ということの現れでもあるなりね。

ITmediaには「携帯販売ランキング」というコーナーがあるなりが、毎週各キャリアの端末の販売動向を眺めているとなかなか面白いなりよ。例えば最新の12月13日〜12月19日の「携帯販売ランキング」を見てみると、あれだけ世間を賑わせているauの「talby」はトップ10にランクインしていなかったり、NTTドコモの「F672i」（らくらくホンIII）が意外と上位に食い込んでいたりと、話題になっているからといって売れているわけではない、逆に話題にならなくても地道に売れているといった端末が多いことがわかるなり。

そんな「携帯販売ランキング」を、一年間トータルで振り返った記事が出ていたなり。各キャリアごとの年間セールスランキングを発表しているなりね。これがなかなか興味深い内容なので見ておくと。

【NTTドコモ】
1位 N505iS NEC（2003/12/10発売）
2位 P900i パナソニックモバイル（2004/2/29発売）
3位 N900i NEC（2004/2/22発売）

【au】
1位 A5503SA 三洋電機（2003/12/1発売）
2位 A1402S ソニー・エリクソン（2004/2/1発売）
3位 A1304T II 東芝（2004/1/1発売）

【ボーダフォン】
1位 V601SH シャープ（2003/12/1発売）
2位 V602SH シャープ（2004/7/2発売）
3位 V401SH シャープ（2003/11/1発売）

【ツーカー】
1位 TT31 東芝（2003/6/28発売）
2位 TT32 東芝（2003/11/1発売）
3位 TS41 三洋電機（2003/12/1発売）

見てのとおり、通年のランキングだとどうしても前年下半期から今年上半期に発売された端末が上位にズラリと並ぶことになるなりね。これは価格がこなれて、1円とかで販売されるようになるとグッと売上台数が伸びるからだと思うなりが、FOMA 900iシリーズや506iシリーズも発売されている中、NTTドコモで最も売れた端末が「N505iS」というのもちょっと驚き。ちなみに4位にはNEC製の「N505i」、5位にはパナソニックモバイル製の「P505iS」がランクインしており、NTTドコモにとってはなにやら複雑な心境にならざるを得ないランキングとなっているなり。

auのランキングトップになった「A5503SA」は、残念ながらコ○助は周囲で持っている人を見かけたことが無いなりが、「A1402S」はコ○助も含めて持っている人をよく見かけた端末なりよ。「売れてるんだろうなぁ」とは思っていたなりが、やはり大人気だったなりね。

ボーダフォンは相変わらずシャープの独壇場。ベスト10中5機種はシャープ製と、ボーダフォンのシャープ偏重の傾向が浮き彫りとなっているなりが、この冬に発売した3G端末では多くのメーカーをズラリと揃えてきただけに、この勢力図が変わるかどうか、来年のボーダフォンの傾向に注目しておきたいところなり。

来年の今ごろ発表される年間セールスランキングでは、NTTドコモはFOMA一色になり、auはWIN端末が上位に食い込むようになり、ボーダフォンは3Gとの世代交代が進む……といった感じになるなりかね。向こう一年、どんな端末が投入され、売れていく年になるのか楽しみなり。