たとえ家の中でもヌードは違法になってしまうメキシコの都市とは。

2004/12/23 13:54 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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メキシコ南東部タバスコ州。メキシコ南東部に位置する州で、マヤ時代の遺跡が数多く残されている歴史的な場所です。その州都ビジャエルモッサは、1年を通して暖かいところ。通年の最高気温がほぼ30度以上。1月でも最低気温が19度もあるという…。暖かいというか「暑い」が正解か(笑)。湿気はさらに凄いらしく、まるで日本の夏がずーっと続くような感じらしいです。

でこのビジャエルモッサ。その余りの暑さに肌もあらわにしてしまう人達が多いらしいのです。しかしそれは公共的に宜しくない…と言うことで、この度「ヌード禁止条例」が可決され、来年1月1日から施行されることに。故意に他人の目にさらされる場所では、何はあっても裸はタブー!と言う厳しい内容で、たとえそれが「自分の家の中」でもダメになってしまうのです。

例えば誰かのお宅の前を通りかかって窓を何げに覗きこんだら、そこの家人がスッポンポンだった場合も逮捕されてしまい、最高36時間の留置所滞在、または1,356ペソ(約13,000円)までの罰金…。もちろん、覗き行為はこれまた違法なので、あくまで「偶然」に目撃してしまった場合のみに該当ですが。

観光地としても有名なこの都市、秩序を厳しくするのも仕方が無いのかもしれません。

ちなみに余談ですが。タバスコ州とは、かの有名な「タバスコソース」の名前の由来になった地名でもあるそうです。ってことは、あの激辛ソースはこのタバスコ州で作られているの?と思いがちですが、実はそうではありません。なんとルイジアナ州で作られています。この外にもタバスコには、ちょっとした逸話があるのです。

語源由来辞典「タバスコ」のページを参照すると、タバスコは実はアメリカ人エドムンド・マキレニーという男性が発明したソースなのだそうです。時は1868年、南北戦争が終わった直後。でマキレニー社はこの商品の名で商標登録を1902年に得たのですが、そこで問題浮上。すでに存在する地名であり、しかも他の製品(トウガラシ)の名前でもあったため、7年後に商標権は取り消されてしまったのです。

しかしマキレニー側も反論して逆に訴えを起こし、1920年には晴れて「タバスコ・ソース」と言うブランド名を勝ち取りました。なんと最初の登録が取り消されてから11年の月日が流れていました。いつの時代も知的財産っていざこざの元になるんですねぇ…。

もうひとつ。日本で最初にタバスコを販売したのは、何を隠そうあのアントニオ猪木氏の経営していた会社だったそうです。猪木さん、なんと日本に偉大なスパイスを持ち込んで食文化にも貢献していたのです。

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