日米「年末年始の事故」比較。

2004/12/17 13:02 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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もうすぐ年末年始。皆さんも新年に向けて色々とお忙しい時期を送っていることと思います。年末への仕事納め、年賀状書き、はたまた忘年会巡りと、理由はそれぞれですが、ほんっとにこの季節、体を休める暇もない!早くお正月休みが欲しいよう…。

しかしお正月ののんびり過ごす時期も、気を付けないと大変です。日本で毎年お約束のよう流れている、「お餅を喉に詰まらせ窒息」なんてニュースはもう下手すると風物詩のように語られていますが、驚くほど年末年始に集中して起こっています。東京都庁の公式サイトの統計によると昨年の年末年始(平成15年12月26日から平成16年1月3日までの期間)の9日間に、喉にお餅を詰まらせて救急車で搬送された人数は合計24人。その内死亡者が1人出たそうです。年齢別に見ると60代以上の年配の方を中心に、この種の事故の発生率が多いとのこと。咀嚼の力やむせる条件反射が弱くなる高齢者にとっては、お餅は実はかなりリスキーな食べ物なのです。

お年寄りの窒息事故を防ぐには、お餅を小さく切って食べやすくする、家族と一緒に食事する、などと言った注意が必要。もちろんご年配以外の方々も焦って食べるのはタブーです。皆さん、お心がけお忘れなく…。

さて、ところ変わってアメリカ。日本のようにお餅を新年に食べる週間がないこの国では、年末年始に窒息事故が頻繁に起こるという現象はありません。しかしこの季節に集中したある種のアクシデントが、ここアメリカでもあるのです。

それは何かと言うと落下事故。もう何度も Narinari.com でウォール真木がご紹介しているとおり、クリスマス近くになるとアメリカ人の家庭では家の外装にイルミネーションを飾り、夜になると美しくライティングされます。それこそ壁から軒先から、屋根の上にいたるまで、当たり一面に電球のコードを張り巡らせるのです。11月の後半ごろから、ハシゴに登り作業するお父さん達があちこちで見かけられます。

しかしこの飾り付け、高い場所でするのですから命がけです。「米国疾病管理・予防センター」の統計によると、2000年から2003年までの間に、シーズン中のデコレーション中に落下して救急病院に運ばれたのは約17,000以上と推定されます。その内62%が20〜49才の世代、43%がハシゴからの落下、さらに女性より男性の方が40%多い頻度で事故にあっているとか…。ようするに、あれだ。お父さん頑張りすぎたんだよ(涙)。

何はともあれ日本のお餅アクシデントも、アメリカの落下事故も、事前に色々気を付けてさえしていれば発生件数は下げられるはずです。楽しいホリデーシーズン、病院で過ごさないためにも、予防対策しておきましょうー。

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