10,000ドルのマルティーニはいかが。

2004/12/03 12:32 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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マルティーニ1杯100万円也。…ご冗談を。

って本当なんですね。NYのホテル「アルゴンキン」で、この10,000ドルのカクテルが今週からメニューに加えられたのだそうです。何が特別かと言うと、なんとグラスの中に大粒のダイアモンドが落としてあるんだそうで…。

このアルゴンキン・ホテル、今でも知的な雰囲気のある西44thストリートの一角にあります。1900年代初頭の開業当時は、近くに雑誌「ニューヨーカー」の本社があり、ブロードウェイの劇場も近場だったことから文士家や劇場関係者が多く愛用するようになったとか。さらにこのホテルは、マルティーニにはちょっとした縁があるんだそう。

ここのローズ・ルームと言うサロンでは、1920年代「ラウンド・テーブル」と呼ばれる集まりが昼食時に定期的に開かれていました。その当時の文化人ドロシー・パーカー(劇評家、詩人、雑誌「ヴァニティーフェア」の編集者など)、ジョージ・カウフマン(作家、脚本家)などが参加しては交友を深めていたのだそうです。そんな集まりで人々が片手にしていたのがマルティーニ。特にパーカー女史はこのお酒がいたくおきにいりだったそう。彼女が書いた詩に次のような一節が。

I love a martini
― but two at the most.
Three I'm under the table;
Four, I'm under the host.

マルティーニは大好き
でも2杯でやめておくわ。
3杯飲んだら、テーブルの下で気を失っちゃうし
4杯飲んだら、宴の主催者とベッドを共にしてしまう。

さて、このダイアモンド入り特別マルティーニ。まだ注文した人はいないんだそうですが、ホテル側としてはクリスマス・シーズン目前に、ロマンティックな雰囲気でこれを注文するカップルがいるかもしれない…と期待しているそうです。

ところでこのカクテル、最低でも72時間前の予約が必要。注文する人は、指定のジュエリー店で自分の好きな宝石を選べるそうです。

うーん、だれかこの1杯をウォール真木におごってください(笑)。

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