都が高度浄水処理水「東京水」を販売。

2004/11/13 06:14 Written by コジマ

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東京都がオゾンなどで高度浄水処理した水道水「東京水」の販売を、12日開始したのだ。価格はペットボトル500ミリリットル入りで100円。以前narinari.comでもお伝えしたように若者の間では「水を買う」ということが定着してきているけど、日本一水がまずいことで知られている東京の名を冠した、しかも水道水を販売するということに疑問を抱いちゃうのだけど・・・。

この「東京水」は高度浄水処理した水が100%使われており、今年の夏に都水道局主催のイベントで配布され、来場者にたいへん好評だったそうで、「より多くのお客さまに水道水のおいしさを実感していただくため」(水道局HPより)販売に踏み切ったそうな。「お客さま」って(笑)。

高度浄水処理とは、通常の浄水方法である凝集・沈殿、濾過の工程に、オゾン処理と生物活性炭吸着処理を取り入れた方法だそう。言葉の意味はよく分からないが、とにかくスゴイ自信なのだ。

ぼくは東京のなかでも一番まずいといわれた浄水場、金町浄水場で処理した水道水で育ったのだ。映画「男はつらいよ」や漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」でも“とんがり帽子の取水塔”(第2取水塔)がたびたび出てくる同浄水場は、千葉県松戸市の生活排水を原水としているので、都で1日に使われる水の20%(給水人口250万人分)を処理しているにもかかわらず、とんでもなくまずい。ホントにまずい。ドブの香りがする透明な液だったのだ。現在は高度浄水処理した水と通常の処理をした水を混ぜて供給しているようで、高度処理を導入した平成4年度以降、水道水に対する苦情はまったくなくなったそうだけど、子供の頃から培ってきたイメージは12年経った今でも拭いきれないのだ。

ぼくのような感覚を抱いている人が多いだろうということで、都は高度浄水処理した水(水道水)がいかにうまいかを知らしめるために販売することにしたのだけど、あくまで水道水は水道水。元は千葉県の生活排水であることには変わりないのだ。そんなのに100円払うのもなんだかなあ。話題づくりにはいいかもしれないけど。興味のある人はぜひぜひ。

販売場所は、都庁第一本庁舎北塔45階北展望室売店(博品館TOYPARK都庁店)、都庁第一本庁舎南塔45階南展望室売店(クランク トランク)、都庁第一本庁舎1階北側売店(TOKYO地域特産品売店)のみ。

ちなみに、高度浄水処理水100%の供給は約10年後を目標にしているそう。そうしたら、水道料金も500ミリリットルあたり100円になっちゃうのかなあ。どうかなあ。

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