犬が救急車を呼ぶ。

2004/10/30 12:26 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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アシスタンス・ドッグという言葉をご存知でしょうか?盲導犬、聴導犬、介助犬、などの総称で、障害を持たれる方々の生活の手助けや補助(アシスト)をするために特別に訓練をされた犬たちのことです。国際アシスタンス・ドッグ協会という、世界65カ国、86育成団体が加盟している協会によると、アシスタンス・ドッグの歴史は1819年にウィーンで盲導犬の訓練が始まってから、長い歴史があるそうです。へぇへぇ。

で、そのアシスタンス・ドッグの一頭であるフェイスちゃん(4才)。アメリカはワシントン州にて、飼い主のリーナ・ベースリーさんのお世話をしています。リーナさんは車椅子の生活で、しかも癲癇の持病があるの出そう。発作が起きた時に放っておくと死の危険もあるそうです。

そこでリーナさん、補助犬であるフェイスにある特訓をしました。もし彼女の意識が無くなったら、電話の受話器を持ち上げ、911(アメリカの警察・救急に繋がる番号)をダイヤルするように特訓したのです。

その訓練の成果があって、先日本当にリーナさんの癲癇発作が起こった時、フェイスは電話の受話器を口で咥えて床に置いた後、鼻先で911をプッシュし、相手が出たのを確認して

「わんわんわんわんわんわんわんっ!!」

とほえ続けたのだとか。この電話を受け取った911オペレーターも、始めは悪戯かと思ったそうですが、犬のあまりにも真剣(?)な鳴き声に、もしかしたら一大事かも…?と救急車を出動させたのです。そして、床に倒れて息し気を失ったリーナさんを無事発見。病院に担ぎ込まれた彼女は、一命をとりとめたんだとか。

ちなみにこのフェイスちゃん。その敏感な嗅覚は、飼い主の身体の異常で発する、微妙な体臭の変化も嗅ぎ取ることが出来るんだそうです。実際、リーナさんが癲癇で倒れた日は、それまで一日中リーナさんの前を離れず、発作を予知して落ち着かなかったんだとか…。

以前、「犬が暴行ガンをにおいで感知できる」というコラムを書いたことがありますが、犬の嗅覚って本当にすごいんですねぇ…。

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