KDDI、1曲まるごとダウンロードできる「着うたフル」を発表。

2004/10/13 14:49 Written by コ○助

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13日に行われた記者会見では、「talby」と並んでもう一つ、大きな目玉だったのが「着うたフル」の発表。従来の「着うた」は楽曲の一部を配信するものだったなりが、「着うたフル」は1曲まるまるを携帯電話に配信するサービスのこと。パソコンでは遅々として実用的なサービスが提供されない音楽配信サービスが、実用的なかたちで携帯電話に登場したわけなり。

「着うたフル」のファイル形式はHE-AAC(High Efficiency AAC)と呼ばれる新しいフォーマット。NTTドコモやボーダフォンが「着うた」で採用しているAACやMP3よりも高音質ながら、1曲あたり約1.5MBという容量を実現したフォーマットで、最大2.4Mbpsの「CDMA 1X WIN」ならば瞬時にダウンロードができるなりね。ダウンロードした楽曲は端末の内部メモリのほか、miniSDカードに保存することが可能で、機種変更をしても楽曲のデータはminiSDカードを介して移行することができる仕組みなり。ただし、miniSDカードに移す際に携帯電話の番号との紐付けを行うため、同一電話番号の端末以外では、そのデータは読み込むことができないなりね。ゆえに、パソコンにデータをバックアップする、ということもできないわけなり。

この「着うたフル」は、KDDIの高橋誠コンテンツ・メディア本部長曰く「KDDIの執念」。KDDIは以前、ソニー製の「C404S DIVA」という、メモリースティックに録音した音楽を聞くことができる端末を発売しているなりが、この端末を通して浮き彫りになった課題から、どうしてもパソコンを介さずに、携帯電話単体で音楽を聞くまでの流れを完結させたかったというなり。そのため、まずインフラを整備するべく高速データ通信が可能な「CDMA 1X WIN」を導入し、さらにはパケット定額制の「ダブル定額」を導入と、段階を経て着々と準備を進め、ようやく実現した「着うたフル」サービスは、KDDIにとっては長期に渡る大プロジェクトがひとつのカタチとして現れた、まさに「執念」なりね。

コ○助は「着うたフル」を記者会見場で実際に聞いて来たなりが、想像していた以上に音質は良いなり。ヘッドホンで聴いていたら、オーディオプレーヤーの類と何ら遜色はない感じ。スピーカーに繋いで「着うたフル」を流すデモも行われたなりが、これもかなり綺麗な音だったなりよ。今後、「着うたフル」対応の携帯電話が増えていけば、携帯オーディオプレーヤーと競合してもおかしくないなりね。

気になる「着うたフル」の1曲当たりの値段は、コンテンツプロバイダによって異なるなりが、現時点では数百円を予定しているようなり。100円くらいなら「買っても良いか」と思えるなりが、これが300円、400円となると、結構厳しいかも。そこら辺はサービス開始後に徐々に改善されていくことに期待したいなりね。

サービス開始は11月下旬から。対応機種は限られているなりが、携帯電話で本格的にスタートする音楽配信サービスに注目なり。

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