牛丼販売を再開した「すき家」が絶好調。

2004/09/23 16:04 Written by コ○助

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一時はどのメディアを見ても「牛丼、牛丼、牛丼」と、米国産牛の輸入禁止措置を受けて販売打ち切りとなった牛丼を求めて異常なまでに「牛丼を求める声」が飛び交っていたなりが、最近はようやくそんな熱も落ち着いて、牛丼が話題に上ることも少なくなったなりよね。まあ、「牛丼、牛丼、牛丼」といった状態には少し辟易気味だったので、状況が落ち着いて良かったなぁ、とは素直に思うなり。

しかし「本当に牛丼が食べられなくなったのか」と問われれば、実際にはそこまで世界は変わっていないなりよね(笑)。最大手の「吉野家」は牛丼販売を依然として見送っているものの、「松屋」は期間限定で牛丼を復活させたし、「神戸らんぷ亭」はいち早く豪州産牛肉に切り替えて牛丼の販売を継続しているし、町中の定食屋や焼き肉屋を探せば意外と牛丼を食べさせてくれる店はあるし、ローソンの牛丼はそこそこ美味しいし、ということで、実感としては「本当に牛丼を食べたければ、探せばいくらでも食べさせてくれる店はある」といった感じ。なのでそれほど「牛丼、牛丼、牛丼」と騒がなくても良いのかなぁ、と。まあ本当に消費者が食べたいのは「牛丼」なのではなく「吉野家の牛丼」ということなのかもしれないなりが。

でも、消費者の願いが「吉野家の牛丼」であればあるほど、吉野家が牛丼販売を再開するまでは、他のチェーンにとっては大きなチャンスでもあるなり。今回の騒動は、消費者にとってそれまであまりに大きかった「牛丼=吉野家」というイメージを壊し、「吉野家以外の牛丼」に目を向けさせる良い機会になった、とも考えられるなりからね。コ○助の周囲にも、今まで吉野家以外で牛丼を食べたことが無かったのに、他のチェーンで食べてみたら美味しかった、なんてことに気が付いた人も結構いることだし、業界全体としては消費者の循環ができて、良かった……と、前向きに考えることもできそうなり。

そんな消費者の循環が顕著に現れたのが、17日から豪州産の牛肉を使って牛丼販売を再開したすき家。なんでも17日と18日の2日間に客が殺到し、約2割の店舗で通常の2倍以上の売上げを記録したというなりよ。また、一部店舗では予想をはるかに上回る客足だったために牛肉の在庫が切れ、再び一時的な「販売休止」になってしまったところもあったというなり。もう大フィーバーなりね(笑)。

すき家が豪州産の牛肉でここまで人気を集めているのだから、吉野家も豪州産の牛肉で牛丼販売を再開すれば良いのに、と思ってしまうなりが、吉野家は全国に1,000店舗を超える大チェーンのため、それだけの店舗をまかなうだけの豪州産牛肉を調達することは、物理的に不可能なのだとか。「らんぷ亭」にしても、今回の「すき家」にしても、小回りが利くチェーンだからこそ成し得た豪州産牛肉での牛丼販売、というわけなりね。

米国産牛の輸入再開時期は、依然として不透明。他のチェーンが牛丼販売を再開しても、牛丼を売り出せないジレンマを抱える吉野家は業績が悪化し続けているなりが、吉野家がどこまで耐えることができるのか。そして他のチェーンはさらなる波状攻撃を仕掛けてくるのか。大騒ぎするようなことでは無いなりが、この業界の顧客争奪戦の動向には、まだまだ注意しておく必要がありそうなりね。

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