「一極集中から共存共栄」阪神の野崎勝義球団社長インタビュー。

2004/09/21 07:02 Written by コ○助

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現在紛糾している球界再編問題の中で、経営者側ながら選手会の要望に近い考え方を持ち、キーマン的な存在となっている阪神の野崎球団社長。久万俊二郎オーナーからは「あいつは言うことを聞かない」と言われてしまうなど、上司に楯突いてでも球界再編に身を捧げるという、これまでのイメージとは一変した精力的な動きを見せているなりよね(笑)。ストライキ突入が決まってしまった先日の協議でも、選手会が求める「来季からの新球団参入」に理解を示し、他球団の説得にあたっていたと野崎球団社長なりが、現在発売中の「日経ビジネス」にロングインタビューが掲載されているなりね。球界再編への考え方や思いの丈をぶつけたこのインタビュー記事。ちょっとチェックしておくことにするなり。

「まさか、親会社の近鉄さんが営業譲渡という形で球団を手放すとは思っていませんでした」
「(命名権の売却を認めないことで)1リーグ制の流れを作ろう、というシナリオを書いた人がいたようです」
「既に観客動員数について言えば、(巨人よりも)阪神の方がセの球団に寄与しています。広島市民球場や、神宮球場でも、巨人戦では満員にならないのにうちの試合だといっぱいになる」
「巨人が強かったからプロ野球が栄えたのは事実です。だが、時代は変わりました。今後は12球団は共存共栄である、というようになっていくでしょう」
「選手会も今回は自分たちの待遇をよくしてくれとは一言も言わず、とにかく球団をそのままで置いておいてくれ、と主張している。待遇を不満としてストを起こした大リーグとは違う。選手会の言い分には説得力があります」
「ライブドアだって、一度プロ野球に参入させてみたら、面白いのとちがうかなあ。我々が考えつかないようなアイデアを持ち込みそうでね」
「(阪神が女性ファンなどの)新たなファンを開拓できたのも、星野さんのおかげです。喜怒哀楽がはっきりしていて考えていることがすぐ分かる、あのマネジメントスタイルですね」

4ページにわたるロングインタビューなので様々なことに触れているなりが、要点は「球団数を減らさない努力をするべき」「地元密着型の球団を」「オーナーは万能という意識を捨てる」「球界には新しい風、新しい改革が必要」といったもので、非常にファンや選手会の目線に近い考え方を持っているなりね。特に、今回のストに関しても選手会の言い分が「大リーグとは違う」と一応の理解を示しているあたり、とかく「老害」が指摘されてきた経営者側の中にあって、なかなか柔軟な考えを持った人のようなり。

野崎球団社長はもともと阪神電鉄の旅行部門を渡り歩き、1996年から阪神タイガースに出向。それまで全く野球に詳しくなかったことから、辞令が下りたときには「ミスキャストですよ」と言ったほどだったようなりが、2001年に球団社長に就任してからは球団の改革に本格的に着手。星野仙一SDを阪神に招聘した立役者でもあり、好調に推移しえちる観客動員数の増加戦略を指揮している、なかなかのやり手の社長なりね。これからも選手会と経営者側の協議が幾度となく重ねられることになるなりが、野崎球団社長の発言にも、ぜひ注目しておいて下さいなり。

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