ディスカウントショップの「キムラヤ」倒産の裏側。

2004/09/21 06:53 Written by コ○助

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9月13日に「約300億円の負債を抱えて倒産」の一報が飛び込んできた、首都圏に14店舗展開をしていたディスカウントショップの「キムラヤ」なりが、倒産から一週間ほど経過したこともあり、徐々に倒産の裏事情が明るみになってきているなりね。今年6月頃に業者への支払いが滞りがちになるまでは毎月確実に期日に入金をしてくることで業界でも評判が良かったという「キムラヤ」が傾いてしまった要因がなんだったのか。少し見ていくことにするなりね。

「キムラヤ」が13日付けで取引先に配布した資料には、こんなことが書かれていたというなり。「デフレ経済が浸透する時代となり、弊社の売り上げそのものが落ち込み、特に有楽町そごう跡地にビックカメラが出店(※2001年6月)したことにより、新橋地区の弊社の売り上げは大幅に落ち込みました」。確かに、実際に有楽町のビックカメラに行くと、駅前の超好立地ということも手伝って、夕方から夜にかけては人の波が絶えない状態が続いているなりよね。「キムラヤ」は家電や携帯電話、ブランド品、ゴルフ用品などを主力商品として扱っていたなりが、「ビックカメラ有楽町店」も家電、パソコン、携帯電話はもちろん、ゴルフ用品を含むスポーツ用品、時計やメガネ、ブランド品などなど、「キムラヤ」よりも幅広い商品を揃え、さらに大幅なポイント還元セールを実施するなど、近隣の「キムラヤ」にとって脅威となったことは想像に難くないなり。

また、「キムラヤ」に決定的な打撃を与えたと言われているのが、「ドン・キホーテ」。「キムラヤ」よりも後発ながら、東京ではすでにディスカウントショップの覇権を握っている「ドン・キホーテ」が2004年4月にオープンした「銀座本店」と、5月にオープンした「銀座ブランド館」の2つの店舗が、新橋を本拠に構える「キムラヤ」に引導を渡したとの見方が、ブランド品などの納入業者の間では一般的になっているというなり。地名こそ「銀座」が付いているものの、両店舗とも新橋駅から徒歩5分圏内という好立地。かつては家電やブランド販売の無風地区だった新橋近隣に、相次いで「ビックカメラ」や「ドン・キホーテ」が出店したことが、「キムラヤ」にジワジワとダメージを与えていったと考えて良さそうなりね。

倒産したとはいえ、「キムラヤ」の岡安聡総務部長は「あくまでも自主再建を目指す」と語っており、今後は不採算店舗の閉鎖や従業員の削減、ライバル企業への店舗売却などで再建の道を探っていくのだとか。創業49年の歴史ある「キムラヤ」、コ○助的にも幼少の頃から思い出のある「キムラヤ」だけに、再建に向けて頑張って欲しいものなり。

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