クリスピー・クリームの「ご褒美キャンペーン」が問題に。

2004/08/26 13:11 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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過去にNarinari.comの特集「米国で人気のドーナツ
でもご紹介したクリスピー・クリーム・ドーナツ。そのドーナツは、ふんわり系でとろける様な口当たり。種類も豊富で、毎回お店のカウンターでどれを食べようか迷ってしまいます。他店とは一線を越したグルメ志向なイメージは、スターバックス・コーヒーのドーナツ店版とも言われるほど。

ところでクリスピー・クリームは、そのユニークなマーケティング戦略でも注目されています。地域活動に密着した広報活動を行っているのですが、その中でひとつ、子供の教育に一役買ったキャンペーンがただいま展開されています。

それは学校の成績で最優良の「A」をとった場合に、成績表をお店に持っていくと、その「A」に対してドーナツ一個をプレゼントすると言うもの。子供には嬉しいご褒美です。

ですがアメリカでは今、市民の肥満が深刻な問題となっています。それは子供の間でも同様で、学校関係者は肥満防止の教育方針をかかげて、頑張っているワケで…。そんな中、お勉強を頑張ったご褒美がカロリーの高いドーナツと言うのは、ちょっとまずいのでは?

実際、フロリダのパルムビーチ郡にある約50の学校では合計1億6千万円ほどを費やして、食事改善や運動促進などのプロモーションを行っている最中です。そこにクリスピー・クリームのドーナツ・キャンペーンが始まったものだから、学校関係者から苦言を言われるのは当たり前です。

まあクリスピー・クリーム側に悪気があったとは思えないのですが、肥満児の多いアメリカではもうちょっと「健康的」な成績向上のインセンティブの方が良いかもしれませんね。

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