巨人の新オーナーに就任した滝鼻卓雄氏インタビュー。

2004/08/23 17:45 Written by コ○助

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ドラフトを巡る不正金銭授受問題で引責辞任した渡辺恒雄前オーナーの後を受けて、巨人の新オーナーに就任した滝鼻卓雄氏。就任当初の渡辺前オーナー同様、野球に関してはずぶの素人というのが専らの評判なりが、渡辺前オーナーの盟友にして読売新聞東京本社の社長という切れ者だけに、今後どのような方針を打ち出していくのかには注目が集まっているなりよね。辞任したとはいえ、依然として裏では健在の渡辺前オーナーの意向を反映した「ナベツネ路線」を踏襲していくのか、それとも渡辺前オーナー辞任によって球団の体質が変わることに期待しているファンの声に耳を傾けた「タキハナ路線」を作り上げていくのか。ファンならずとも気になるところなり。

「プロ野球の将来に強い危機感を持っている。野球ファンが少しずつ減っているのではないか、野球離れが進んでいるのではないか」
「(球界再編の)キーワードは、一つは国際化ではないかと考えている。サッカーやバレーボールなど他のスポーツもそうだが、国旗を背負ったチームに対しての声援が非常に大きい」
「プロ野球でもナショナルチームの発想が必要だと思う」
「巨人として『初めに1リーグありき』という考えはないことをお断りしておきたい」
「交流戦はどうなのか、新たな収入源はないのか。提案があれば真剣に耳を傾けたい」
「(ライブドアの新球団設立に対しては)正式な手続きを経て議題になれば野球協約など球界のルールにのっとって判断していくことになる。保護地域や専用球場など現実的でない内容を含んでいるので、コメントする段階ではないと思う」

全体的に理路整然としたコメントが並んでいるなりね。渡辺前オーナーに比べると、話が聞きやすい感じ。前任者のように上から押さえつけるような強圧的なコメントではなく、積極的に議論し、提案があれば聞いていく、という柔軟な姿勢が見てとれるなりね。今のところは(笑)。まあ一球団のオーナーという立場を考えたら、それが当然あるべき姿なのだとは思うなりが。

野球の国際化に関しては相手の国もあることなのでなかなか難しい問題だとは思うなりが、国際化に踏み切ることが野球の新たな魅力の発掘に繋がる可能性は十分にあるだけに、ぜひとも前向きに検討して欲しい課題のひとつ。アテネ五輪の中継で高橋由伸内野手が満面の笑みで野球を楽しんでいる姿が映し出されていることに対して、「巨人では仏頂面しか見せないのに」といった皮肉も出ているなりが、それほど選手にとっても国際大会の舞台は野球本来の楽しさを感じさせられるものなのかもしれないなりよね。それがシーズンへのモチベーションへと繋がれば相乗効果になるだろうし、国際化にはメリットが多いように思うなり。

話が横道に反れたなりが、滝鼻氏が巨人オーナーとして公の場にデビューするのは9月8日の臨時オーナー会議からと言われているなりね。新参のオーナーがドロドロの球界再編問題にどこまで関わってくるのかは全く読めないなりが、渡辺前オーナーが議長を務めていた従来のオーナー会議に比べたらまっとうな議論が行われるはず。球界の未来が変な方向に進まないことを祈るばかりなり。

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