NTTドコモの主力がFOMAの「900i」シリーズに移り、「premini」（SO213i）や「P252iS」といった特徴的なデザインの目立つ「2xxi」シリーズとの間に挟まれ、あまり端末としてのインパクトが無くなってしまった「506i」シリーズ。良くも悪くも無難な、平均的な機能を持った「506i」シリーズなりが、そんな中でも「N506i」は従来のNEC製端末とは一線を画すデザインを採用し、意欲的な端末に見えるなりね。

「折りたたみのN」と呼ばれるほど、携帯電話市場における折りたたみ型端末の歴史を作ってきたといっても過言ではないNECが、「N506i」で採用したのは回転2軸型の「リバーススタイル」。通常の折りたたみ型端末のように液晶を開き、液晶部分をクルッと横に回転させて閉じるとPDAのような形状に変身するのが「リバーススタイル」なりが、なぜこのスタイルを採用することになったのかについて、NECの開発陣に聞いたインタビュー記事がITmediaに出ていたなり。

「折りたたみ型をやめたのではなく、折りたたみ型の進化版という位置づけ」
「高画素のカメラが付けば、端末を横にしたスタイルでの撮影といったニーズも出てくる」
「ユーザーに“Nの顔”ということを、認知してもらえるようなデザインに仕立てた」
「今まで、通常の折りたたみスタイルをずっと崩していなかったので、冒険といえば冒険」

最近の携帯電話端末はデジカメよりも大きな液晶画面を搭載しているのが特徴。なので、カメラ撮影時にファインダーとして大画面を使えるのは携帯電話ならではの利点と言えるなりよね。携帯電話に搭載されるカメラの画素数がアップし、デジカメの代替えとして携帯電話を使うユーザーが増えた現在、携帯電話の液晶画面をファインダーとしてフルに活かす設計を望むユーザーが多いのは事実で、そういったユーザーのニーズに合わせて変化させたのが今回の「N506i」というわけなり。

従来のNEC製端末があまり変化することなくモデルチェンジしてきただけに、今回の大きな変化に戸惑うNユーザーもいるかもしれないなりが、まあ折りたたみ型というスタイルはもはや定番中の定番になってしまったなりからね。NECも新たな製品像を作り上げるべく挑戦を続けているようなので、「リバーススタイル」だけでなく、これからもユーザーの利便性を追求した端末を投入して欲しいものなり。