マイクロソフトの古川享氏、「ソニーのMac」について語る。

2004/06/19 11:06 Written by コ○助

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「Microsoftコーポーレートバイスプレジデント兼マクロソフト執行役最高技術責任者」という長い肩書きを持つおなじみの古川享氏。マイクロソフトの日本法人設立に参加し、初代社長に就任。さまざまなシーンで登場することが多い目立つ社長だったこともあり、この世界では有名人なりよね。そんな古川氏がアップルストア銀座で行われた「Office 2004 for Mac」の発売記念イベントの席で、「ソニーのMac」についての想い出話を披露したようなり。

「ソニーのMac」。ソニーファン&Macファンの間では有名な話なりが、ソニーが「VAIO」シリーズを引っさげてWindows搭載パソコンに参入する以前に、Mac OS搭載パソコンの投入を検討していたという話があるなりよ。とかくデザインの先進性や向かうべき方向性が似ていると言われることもしばしばの両社なので、親和性は悪くないように見えるものの、AppleからOKが出なかったことや市場の先行きを考えた結果、Windowsを採用することになったなりね。以来、「VAIO」シリーズはWindowsパソコン市場を牽引するほどの製品になったのは周知の通りなりが、このときソニーがMac OSを搭載したパソコンを出していたら、今のようなMac劣勢の状況が少しは改善されていたかも……という、Macファンの怨念にも似た思いが今なおソニーへ向けられているとか、いないとか(笑)。

なぜその話にマイクロソフトの古川氏が? と思っていたら、インプレスの記事によるとこういうことらしいなり。
「(Appleが)ジョン・スカリー会長兼CEO時代に、日本法人の社長としてスカウトされた」
「クパチーノ(Apple本社)に『クリーム色のMacをAppleから、銀色のMacをソニーから出したい。ソニーからMacを出す交渉の全権をゆだねてくれたら社長になる』と語ったが却下された」
「同時期にソニーの出井会長も、Macを作りたいとクパチーノと交渉していた」

ITmediaにも同様の記事が出ているなりが、「当時、米Microsoftに在籍していたが、ちょうどビル・ゲイツ氏とケンカ中。渡りに舟の申し出だったが結局断った」というエピソードも。ジョン・スカリーはIBMとの電撃提携をまとめたり、Apple在籍10年間で売上げを10倍に伸ばしたり、PDAという言葉&製品を世に送り出したりと、その業績には輝かしいものがあるのは確かなりが、一方でスティーブ・ジョブスの追放劇の主役となるなど、Macユーザーの間では賛否両論のCEOなりね。もし、ジョン・スカリーが古川氏の提案を採用していたら……。ひょっとしたら、スティーブ・ジョブスを凌ぐほどの評価を受けることになっていたかも。まあ歴史のifの話はしても仕方ないなりが、結果としてみればジョン・スカリーの経営判断は誤りだった可能性はあるなりね。

「ソニーのMac」。やっぱり見てみたかったなり。実際に発売されていたら、きっと愛着を持って何台も購入していただろうに。

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