2球団の合併、近鉄がオリックスに吸収され「消滅」。

2004/06/14 07:20 Written by コ○助

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13日早朝に激震が走ったパ・リーグの近鉄とオリックスの合併に関する続報なり。今回の合併問題はオリックスの宮内義彦オーナーが4月下旬に近鉄に話を持ちかけたのが最初なりが、年間40億円の赤字を垂れ流す球団の売却先を探していた近鉄側にしてみれば渡りに船の提案。すぐにトップ会談では合意に達し、正式に近鉄の山口昌紀本社社長と小林哲也球団社長出席のもと記者会見が開かれたなりが、近鉄はもう球団の経営から手を引くしかない切迫した状況のため、合併は実質オリックスに近鉄を吸収させるかたちで行われるようなり。

今後のスケジュールとしては、合併に伴う諸問題(本拠地や選手、球団職員の処遇、球団名など)を両球団で詰めていくと共に、12球団のオーナーで組織する「オーナー会議」の承認を取り付けることになるなりね。合併が承認されるために必要なのは、全球団の4分の3以上の賛成票。ただ、この場で仮に否決されたとしても、近鉄に来季以降球団を存続させていく意思も体力も無いことから、各球団のオーナーは渋々でも賛成せざるを得ないというのが実状のようなり。ちなみに次回の「オーナー会議」は巨人の渡辺恒雄オーナーが議長のもと、7月7日に開催。この場ですでに噴出している1リーグ制への移行の可能性についても話し合われると思われるなり。

さて、その1リーグ制なりが、早速阪神の久万俊二郎オーナーが「パ・リーグの(再編への)意思表示があれば、検討します。10球団が許容範囲」とコメント。近鉄とオリックスが合併するとパ・リーグが5球団、セ・リーグが6球団の11球団となるなりが、久万オーナーの想定する10球団による1リーグ制が導入されると、もう1球団削減、もしくは既存球団をさらに合併させる必要が出てくるなりね。報知新聞には「球界関係者の間では『次の合併はダイエーとロッテ』と半ば公然とささやかれている」とまで書かれているくらいなので、近鉄とオリックスが禁断の扉を開いてしまったことによって、雪崩を打ったように他球団の合併に発展する可能性も否定できないなり。

パ・リーグファンを中心に、プロ野球ファンの中には当然1リーグ制には反対という声も根強いなり。コ○助も1リーグ制は諸手をあげて賛成……とはいかないなりよ。まず第一に上位チームと下位チームの順位差が開きすぎてしまい、シーズンの早い段階で消化試合が増えてしまうこと。第二に日本シリーズが無くなってしまうこと。第三に下部組織との入れ替え戦があるわけでもないので、マンネリ化する恐れがあるということ。第四に球団減、リーグ減によってプロ野球への入り口が狭くなってしまう(=野球人口の減少に繋がる)こと。現在のように、良くも悪くも「12球団でないと存在できない」2リーグ制に対し、1リーグ制は例え10球団でも8球団でも存続できてしまうなりからね。バタバタと球団が減っていく可能性もあるわけで、そういう意味でもコ○助はあまり1リーグ制には賛成できない立場かな、と。

本当は2軍チームを切り離して独立採算性のマイナー球団として扱い、社会人チームも参加させてJリーグのような下部組織を作り、トップリーグとの入れ替え戦を行う、といった構想や、韓国や中国、台湾の野球チームを参加させてアジア全体のリーグに発展させるといった構想が実現できれば野球もさらに面白くなっていくと思うなりが、なにぶん来年からというのは現実味が薄いなりよね。近鉄とオリックスは今オフには合併を実現させたい考えなので、来年からのプロ野球にとって最も現実的なのは、やはり1リーグ制ということになるかもしれないなり。納得しきれないなりが、仕方のないところなりかねぇ。

とはいえ、まだパ・リーグが消滅することが決まったわけでもないし、あまり1リーグ制のことは考えないでおくなりか。最も良いのはパ・リーグが独自に活路を見出していく方向性。でも、それができるなら、現在のような人気凋落を招く前に何とか出来た気もするだけに、急に今年中に改革しろと言っても難しそうではあるなりね。

プロ野球全体の構図がガラッと変わる可能性もある今回の合併問題。7月7日の「オーナー会議」で大きな動きがあるので、審判の時を待ちたいと思いますなり。

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