勤務時間の前後数分間の労働にも報酬を…。労働者が訴える。

2004/05/29 13:25 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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アメリカの労働者、特に時間給で働く人にとって日本で言うところの『ボランティア残業』なんて信じられないコンセプトらしいです。働いた分だけお給料が貰えるのは当たり前、報酬が受け取れないのに、何故雇用者にコキ使われなければならないの???と、言われてみれば素直なリアクションなわけですが。

こんなアメリカはワシントン州にて、州立施設で働く労働者グループが『規定の勤務時間前後で、その仕事に関わる準備や後片付けをする数分の間も労働時間として報酬を受け取るべきだ』と裁判所に訴えを起こしました。

この労働者グループの中心となっているのは刑務所の監視員(映画『グリーンマイル』でトム・ハンクスが演じていたなぁ…と関係ない話を持ち出してみる)ら。彼らのシフトの前後には平均して一日9分間の規定外の勤務作業があるとのことです。で、この数分の時間帯でも時給に換算すれば約3ドルほどの金額になり、それを4年間(一年平均224シフトとして計算)続ければ$2500ドル近く(約30万円前後)になるそうです。

この様な訴えを起こした労働者達、全ての補償要求金額を合わせるとなんと$7,200,000ドル(約8億円)にもなるそうで、チリも積もればなんとやら…。小さな労働時間でも甘く見ちゃいけませんねぇ。

しかし、日本でもこう言う労働者側の主張が通る日は…来るのでしょうか?

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