民主新代表、岡田克也さんで大丈夫?

2004/05/19 04:26 Written by コジマ

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年金未納問題で政局が揺れているけど、もうウンザリ。たしかに国民の代表たる政治家、そればかりか実際に年金問題を検討している張本人たちが払っていなかったというのは問題だけれど、重要なポストを退かざるをえないほどの大問題かというと、疑問符が付いてしまうのだ。あまつさえ野党第一党の屋台骨を揺るがす自体になるなんて…。

この前代未聞のくだらないスキャンダルによって失脚した民主党の菅直人代表、小沢一郎代表代行に代わり、新代表に選ばれた(というか、他に立候補者がいなかった)のは岡田克也氏! 「うん? オカダ?」「たしか幹事長だったような…」「うん、テレビで見たことある」「でもオカダさんって一体だれ!?」という声がぼくの周りからも多く聞こえてきたのだ。たしかに「菅」「鳩山」「小沢」に比べてネームバリューが低い。そんな人が二大政党化、政権交代を目指す民主党の代表になって大丈夫なのか。心配になっちゃうのだ。

岡田新代表のはキーワードはエリートである。それも超が付くほどなのだ。大手スーパー「ジャスコ」などのイオングループの御曹司として産声を上げ、東大法学部入学、旧通産省入省(もちろんキャリア)、米ハーバード大学留学、政治家に転身(それも自民党主流の竹下派)と、絵に描いたような、ほれぼれするほどのいいエリートっぷりである。

そんな岡田さんだけど、政治家になって4年目に一大決心をする。野党提出の宮沢内閣不信任決議に賛成しちゃって自民党離党したのだ。理由は小沢さんの改革路線に惹かれたということだけど、ZAKZAKに「岡田氏は自民党に残っていたら、とっくに大臣経験者」(自民党幹部)とあるように、エリート初の脱線だったのだ。

「とっくに大臣経験者」と言われるのは、自民党の主流派にいたこともさることながら、現在でも「政策ロボ」「民主党法制局長官」とあだ名されるように、官僚出身らしい政策への造詣の深さとマジメな人柄のせいだろう。しかし、そのマジメな性格が災いして「政策には強いが、遊びが少ない」「面白みに欠ける」「エリート過ぎて、何か物足りなさを感じる」(ZAKZAKより)なんて声もチラホラ。こうなると、「岡田氏は民主党の最終兵器。新代表は岡田氏しかいない」(民主党ベテラン議員)という発言に、「岡田氏は民主党の(潔白な)最終兵器。(年金をちゃんと払っている)新代表(候補)は岡田氏しかいない!」という解説まで聞こえてしまうのは、幻聴なのだろうか。

先日飲み屋で、熱烈な広島カープファンの友人がこう漏らした。
「政権交代をペナントレースにたとえると、今の政治は巨人が毎年優勝しているようなものだ。そんなの面白くない。ここ数年の巨人にも納得いかないけど、それでもわがカープにも優勝の可能性は残されている。でも、政治の世界は自民党以外ぜったいに勝ち目がないよ。もしプロ野球がそういうふうになちゃったら、2球団制にして欲しい。そしたら少なくとも何年かに1回は優勝チームが替わるだろう? だから、政治も二大政党制にしてほしいんだよねえ」

ふむう。ぼくは二大政党制を手放しで歓迎できないけど、単独で政権交代も可能な、強力な野党の出現を待って久しい。岡田新代表には、ぜひとも下馬評を覆して民主党を強い党に変えていってほしいのだ。あ、そういえば民主党って、マニフェストのトップに「脱官僚」を掲げてなかったっけ?

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