王・長嶋のサインボール、20万個を偽造か。

2004/05/17 12:02 Written by コ○助

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「巨人軍代理店元社員が衝撃告白『私は王・長嶋のサインボール20万個偽造した』あなたのお宝は大丈夫?」。現在発売中の週刊文春に、こんな記事が出ていたなり。プロスポーツ選手や芸能人のサイン偽造の噂に関してはそれほど珍しいものでは無いなりよね。特に芸能人の場合、マネージャーが寝る間も惜しんでサインを書き続ける、なんてのはよく聞く話。噂は噂でしか無いのかもしれないなりが、たまにカミングアウトする人もいたりするので、あながち嘘ではないのかもしれないなり(笑)。

今回週刊文春に掲載されているのは、昭和40年代の王・長嶋がまだ現役だった頃に、巨人の球団グッズ販売・版権契約代行業務を行っていた「東洋エージェンシー(現在の創通エージェンシー)」の社員だった人の告白記事。創通エージェンシーは「機動戦士ガンダム」をプロデュースする代理店として有名なりが、古くは「巨報堂」という巨人の広報宣伝活動をするために設立された会社なのだとか。

「巨報堂」と巨人が専属代理店契約を結んだのは昭和38年頃のこと。これに伴って設立された「巨報堂」の設立に、この社員も参加していたようなり。今でこそ一般に販売されているプロ野球のサインボールは印刷されたものなりが、当時は本物のサインボールが販売されており、「巨報堂」は王・長嶋人気が上昇してきた時期に独占でサインボールを製造することを許可されたため、長らく「巨報堂」の主力商品として大きな利益をもたらしたなりね。

「巨報堂」は設立後、1年あまりで「東洋エージェンシー」に改名。サインボールの製造方法は、ダンボールいっぱいに入った何も書いていないサイン用のボールを「東洋エージェンシー」の社員が王・長嶋の自宅まで運び、そこで実際に書いてもらっていたのだとか。1個サインするごとに、100円が支払われていたというなり。

ところが、人気爆発となった王・長嶋のサインボールは飛ぶように売れる人気商品となり、当然生産が追いつかないことに。そして、ついに極秘裡に社内でのサインボール偽造作業が始まった、と。ちなみに、昭和39年から昭和42年まで「グリーンスタンプ」の交換商品として王・長嶋のサインボールがラインナップされており、1年間に1万個は出る人気商品だったようなりが、このうちのほとんどは偽造サインだと暴露しているなりね。

だいたいこの手の告白記事は信憑性が疑われる場合が多いなりが、この週刊文春の記事。最後に「創通エージェンシー」の現会長で、当時の偽造サインボールの責任者の一人と言われている那須雄治氏に取材をしているなりよ。広報から返されたというコメントは「サインボールは現在の印刷、ゴム印の前、手書きであった時期がありました。昭和40年代当時、選手以外の人がサインしたボールも販売したことがあったと記憶しています。30数年以上前のこととはいえ、あってはならないことであり、当時の管理責任者として申し訳なく思っています」。おっと、偽造を認めているなりね(笑)。そ、そんな……。

週刊文春の記事には具体的な金銭のやり取りや、もっと細かく「なぜ、偽造するに至ったのか」という経緯が紹介されているので、興味ある人はぜひ読んでみてくださいなり。なんだか汚い世界を見てしまったような気分にさせられるなりよ。この当時の王・長嶋の直筆サインボールを所持している人は、一度真贋を確かめる必要があるかも……? まあ、知らぬが仏ということもあるなりか(笑)。

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