ディズニー、マイケル・ムーア監督の新作配給を拒否。

2004/05/06 21:33 Written by コ○助

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コロンバイン高校銃乱射事件をテーマにアメリカの銃社会の病巣を描いたドキュメンタリー映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」のヒットも記憶に新しいマイケル・ムーア監督。新作の「華氏911度(Fahrenheit 9/11)」は「911」という数字から分かるように、アメリカ同時多発テロをテーマにしたドキュメンタリー作品なりね。合衆国政府がアメリカ同時多発テロにどのように対応したのかを検証し、ブッシュ家とサウジアラビアの有力者一族との緊密な関係などを探る作品だというなり。タイトルの「華氏911度」は「自由が燃え尽きる温度」という皮肉を込めたものなのだとか。マイケル・ムーア監督らしいセンスなりね。

この「華氏911度」はディズニー傘下のミラマックスが出資し、配給を手がける予定だったなりが、親会社のディズニーが配給しないよう指示。米紙のインタビューにディズニー首脳の1人が語ったところでは、配給拒否は「作品は政治、宗教的に中立なわが社にそぐわない」との理由だというなり。この措置に対してマイケル・ムーア監督は、この作品がブッシュ政権を猛烈に批判している内容であることから「政権に配慮した検閲的態度だ」と反発。ただ、ディズニーからマイケル・ムーア監督に配給拒否が伝えられたのは、ディズニー側は「1年前」と主張。一方のマイケル・ムーア監督は「1日前」としており、双方の主張が食い違っているというなり。いずれにしても、ミラマックスでは配給されないという事実は変わらないわけで。

配給会社がストップをかけたとなると、果たしてアメリカで公開することができるなりかね。アメリカの映画産業がどのような仕組みになっているのかは分からないなりが、他の配給会社を通じて公開ということになるのか、一般公開はされずにDVD&ビデオ化されるのか。海外でだけ公開されるのか、はたまた完全にお蔵入りするのか。考えられる可能性はいろいろとあるなりが、完全にお蔵入りするのだけは避けて欲しいなりねぇ。一応、5月12日から23日まで開催されるカンヌ国際映画祭にはコンペ部門にエントリーされているのでそこでは披露されることになるなりが、その後どうなるのか心配なところなりね。

ちなみに、これまでアナウンスされていた全米公開は9月の予定。大統領選の直前というタイミングを設定していたあたりもマイケル・ムーア監督らしいなりが、ブッシュ政権には不利な内容の映画だけに、今後も様々な圧力がかかる可能性は否定できないなりよね。とりあえず配給会社が未定になってしまった以上、予定通り公開するのは難しそうなりか……。マイケル・ムーア監督の言動や今後の動向に注目しておきたいところなり。

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