王家衛監督の新作「2046」が間もなく完成。

2004/04/12 04:54 Written by コ○助

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1999年4月にクランクインして以来、撮影中断、役者降板といったことを繰り返してきた「2046」。2000年4月には完全に撮影がストップし、未完成のまま企画自体が流れてしまうのではないかとの懸念が広がっていたなりね。その後3年半におよぶ中断期間を経て、昨年10月に撮影再開。これだけの空白があっただけに、撮影再開はまさに奇跡的。これまでも王家衛監督の作品は企画倒れになってしまったものがいくつかあるだけに、ファンにとっては完成に向けて再び動き出したことは、本当に嬉しいことだったなり。

昨年11月に開かれた記者会見にはトニー・レオンやフェイ・ウォンらと共に、日本から木村拓哉も同席し、撮影再開への意欲を語ったりしていたので日本のマスコミにも大々的に報じられていたなりよね。この記者会見の場では「香港の映画作りは、日本とまったくスタイルが異なりますが、それ自体も楽しんでいます」「電化製品とかコンピューターに遅れをとらないよう、『血の通ったメード・イン・ジャパン』をぶつけられたらなと思います」と、「2046」への意欲を語っていたなり。

木村拓哉は、一時は王家衛監督と大げんかをして降板した、なんて噂も流れていた時期があったなりが、無事にその危機を乗り越えて何より。良くも悪くも、木村拓哉が出演していることで普段香港映画を、そして王家衛監督の作品を観たことが無い人も「2046」を観ることになるなりからね。結果として、日本における香港映画のファン層が増えれば良いな、と。日本で上映される香港映画の数は、10年前に比べれば格段に増えているなりが、まだまだミニシアターでの上映に限ったものが多いのが現状。シネコンのような大きな箱で、全国各地で観られるような状況になるにはファン層の拡大は絶対に必要なことだけに、「2046」が起爆剤になることに期待……とまで言ってしまうと、多分言い過ぎなので撤回(笑)。だって絶対一般受けしなそうな気がするなりよ。王家衛監督の作品が、分かりやすい内容の作品とも思えないし……。まあほどほどに。ほどほどに期待しておくことにするなり。

撮影再開後の「2046」の製作は順調だったようで、編集作業も間もなく終了。5月に開催されるカンヌ国際映画祭への出品も睨んでいるというなり。カンヌの常連でもある王家衛監督なので、渾身の力作である「2046」がコンペティション部門に出品されれば、かなり良い評価を得られるのではないかと。と、まだ観ぬ「2046」に期待をかけてしまうなりが、本当に早く観たくてウズウズ。中国での公開が10月1日に仮決定したということなので、日本では順調に行って年明け、もしくは春先くらいなりかねぇ。まだずいぶんと先の話なりが、公開を楽しみに待つとするなり。

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