カージナルスの田口壮選手、「ファウンド・イン・トランスレーション」。

2004/03/26 11:53 Written by Maki K Wall@駐米特派員

このエントリーをはてなブックマークに追加


【So Taguchi: Found in translation】

これ、本日セントルイスのローカル新聞に載っていた田口選手に関する記事のタイトルです。以前ナリナリでも紹介した映画のタイトル「ロスト・イン・トランスレーション」のパクリですが(笑)。

映画の方は、ビル・マレーとスカーレット・ヨハンセンが演ずるアメリカ人2人が、言葉の通じない国「日本」で『ロスト−途方にくれる−』ストーリーでした。対照的に今回の田口選手の記事は、彼が異文化の中で自分を『ファウンド−見出した−』と言う内容。

Imagine landing in a strange place and being exposed to foreign customs while completely unable to understand what those around you are saying. Imagine wondering if your new associates are laughing with you or at you while struggling to try to make skills that served you so well in your homeland translate to fresh surroundings.

So Taguchi can tell you what it's like.

Two years ago the former Japanese League player couldn't.

【まったく見知らぬ土地。そして摩訶不思議な異文化。周りの人の言っていることもまったく理解できない…。こんなシチュエーションを想像してみよう。 新しい環境の中、元の仕事場で得たスキルをうまく使いこなせない。もがき苦しんでいる姿を見て、同僚達に笑いものにされている気もするけど、それさえもわからない…。

So Taguchi ならそれがどんな気持であるか、教えてくれるだろう。

日本リーグ出身の彼は二年前、それさえも伝えることが出来なかった。】

と言う冒頭文の後、田口選手がアメリカに来て文化の違いに戸惑いながらも、成長していった過程が「アメリカンドリーム」な口調で語られています。実際過去2年間、マイナーリーグをシーズンの大半経験した彼。しかし2003年のシーズン終わりにメジャーに上がってきてからの活躍はすごかった。ホームラン3本を含む54打席13打点と、今期メジャー定着への土台を固めたように感じられました。

さて、今回の記事。もっとも注目すべきはカージナルスの監督、トニー・ラルーサ氏のコメント。壮は驚異的な外野選手と褒め称えた後、

"You sit in the dugout wanting the ball hit to him"

「壮のいる外野に、ボールが飛んでいかないかなぁと思うほど」

要するに監督として、普通なら対戦相手に打たれるのは嫌なものだが、それでもボールが田口選手の方に飛んで行くのを見たい。見事に外野を守る彼の美技を見たい、と(笑)。

このコメント以上に今回の記事は、全体的にとても田口選手に好意的でした。田口選手のプロでありながら謙虚な人柄と、人懐っこい笑顔。これは、カージナルスファンに人気がありますからねぇ。

この新聞の担当ライターに限らず、セントルイスのファンは、今年の田口選手の活躍を期待しています。

3年目の正直。がんばれ田口選手♪

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.