ジャンクフードがございません。「ジャンクボンド」です。これ、証券用語のひとつで『ハイイールドボンド』や『高利回り債』とも呼ばれる債券のことです。

これ、利回りが良いからと言っても、イコール「良い」債券と言うわけではありません。まったくの逆です。例えば債券発行元の企業の経営に不安材料が高いとしましょう。要するに下手すれば倒産などで将来の元利金の支払い不可のリスクがある場合ですが。

で、誰だって危なそうな会社に投資なんかしたくないですよね。実際ジャンクボンドは投資不適格というのが一般的な認識。なので、投資家に債券を購入してもらうために、対価として債券の利子を高くしているんです。あれですよ「ハイリスク、ハイリターン」ってやつ。

ちなみに、特定の債券の「質」を手っ取り早く調べるための債券格付けサービスを提供しているのがムーディーズ・インベスターズ・サービスというアメリカの企業。ここの格付けランキングはリスクの少ないモノから

Aaa Aa A Baa Ba B Caa Ca C (Aaa から Caaまでは1、2、3という数字付加記号が付きます)

と細かく細分化されています。

以上、にわか証券用語講座でした。実は数年証券会社に勤めてました(笑)。

で、なんでデイビッド・ボウイとジャンクボンド？って話なんですが。彼、ミュージシャンとして始めて将来のレコード売り上げなどを担保に「ボウイ・ボンド」というのを売り出した人なんだそうです。1997年のことでした。当時ニュースになったのを覚えております。画期的だし。で、発行当時は「A3」というランキングだったんですが、知名度の割にはあんまり債券の発行数がなかったとか…。

で、この度この「ボウイ・ボンド」の格付けがジャンクボンドの一歩手前のランキング「Baa3」まで下げられてしまったそうです。

アーティストとして評価されるだけでなく、投資対象としても評価されてしまうなんて、ちょっと酷ですなぁ。がんばれー、ボウイおじさん。