魚が食べられなくなる!?

2004/03/22 02:43 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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今日本では鳥インフルエンザだの、アメリカ発の狂牛病騒動だので大変なことになっているそうですが。吉野家から牛丼が消えたり、そのあたりの影響の実態はきっと日本にいらっしゃる皆さんのほうが詳しいと思いますが…。

逆に、アメリカでは狂牛病騒ぎは既に過去の産物となっております。どこ吹く風。鳥インフルエンザもテキサスの農場で発症したものの、あんまりニュースになってないし…。不思議ですねぇ。なんなんだろう、この危機感のなさは(笑)。

まあ、それもこれもFDA(米食品医薬品局)がこれといってリスクを警告していないからなんですが。FDAはアメリカで販売されている食品、薬品の安全性を管理する政府機関なんですが。例えば、昨年12月に報告されたワシントン州のBSEはその後汚染肉のリコールなど、対応済みだという見解で。んで、このFDAの発表する内容ってのは、アメリカ人の間では信頼が厚いので、一般の間でも「ああ、牛肉は危なくないんだ」というスタンスが浸透しております。

FDAが米国では「食の安全」のスタンダードになっているワケですね。実際、FDAが生卵は食べるな、と80年代に警告したお陰で、こちらでは「生卵=サルモネラのリスク」という図式がほとんどの米国人の頭に叩き込まれていますし…。

そのためアメリカでは生卵は危険だから食べない!と言う日本人の方もいらっしゃるようですね。でも、実はアメリカと日本と比べると鶏卵によるサルモネラ食中毒の発生率は日本の方が高いという話をどこかで聞いたような…。

話がそれましたが。

要するにFDAの食生活に対する影響力ってのはその信頼性に根ざしているわけです。で、逆にFDAが「危険」だと認定した食品は、結構大騒ぎになります。で、先週FDAが発表したプレスリリースでは魚介類に対する水銀汚染の警告をしたそうで。なんでも、

●サメ、カジキ、サバ、talefish(アマダイの一種)は体内に蓄積された水銀が多いので食べないこと

●週に食べる魚介類の量は、12オンス(約340グラム)までに抑えること

●女性、特に妊娠中や妊娠の可能性のある人、そして授乳中の人は胎児や新生児への水銀汚染を防ぐために、魚介類を避けること

などが提唱されているそうです。

もちろんFDAは魚介類がすべて悪いと言っているワケではなく、エビやツナ缶などは水銀保有率が低いのでこれらをバランスよく摂取することで、健康を保つのが理想的だとホームページでは呼びかけています。

何はともあれ、今アメリカでは各メディアがこぞってこの「魚=危険」と言うことスポットを当てて報道しはじめているので、なんだか今後魚介類の売り上げが落ちそうな予感。寿司屋大打撃かもなぁ。

まあ。それに反比例して値段が安くなれば私としては嬉しいのですが…(笑)。

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