大リーグのオープン戦におけるキリスト教徒のジレンマ。

2004/03/14 07:10 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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いやあ、もうすぐメジャーリーグの開幕♪今からワクワクしているウォール真木でございます。

ボストン・レッドソックスの今年のオープン戦はトロント・ブルージェイズとの対戦。4月9日、フェンウェイ・パーク球場にて開催されます。さて、アメリカ人にとって野球観戦に欠かせないのがホットドッグですが。ケチャップとマスタードをたっぷりかけて、パンからはみ出した巨大ソーセージに噛り付く姿は球場じゃおなじみ。お好みで「レリッシュ」と呼ばれる甘酸っぱいピクルスをみじん切りにしたようなモノをのせて食べても美味しいですよ。

しかし、このボストンの開幕戦。実はこの日は今年『グッド・フライデー』と呼ばれるキリスト教徒にとって大変大切な日と重なってしまいました。復活祭の前々日で「イエス・キリストが処刑された神聖な日」なのです。で開幕戦に何が問題かと言うと、この聖なる金曜日は『レント』と呼ばれる復活祭前の断食期間の真っ最中で、キリスト教徒は肉食べちちゃいけない日になってるんですよー。

ホットドッグ食べられません(笑)。

で、この度ボストン地区管轄のカトリック教の大司教に「開幕戦という特別な日だから、今回は肉を食べてもOKにしては?」とリ提案した人がいたらしいんですが。でも大司教は当たり前ながら却下。まあ、そりゃそうだろう(笑)。

と、言うわけでこの日のフェンウェイ球場でのホットドッグの売り上げは激減する模様。緊急対策としてフィッシュ・フライでも売れば良いんじゃないかと思いますが。

ところで過去に何度かこの大司教様は、特例として肉食を許可した事もあるそうです。アイルランド系の祝日、聖パトリック・デーが同じ日に重なったからだそう。聖パトリック・デーは塩漬けの牛肉(これ「コーンビーフ」と呼ばれますが、日本でおなじみの缶詰ではございません)を食べるのが習慣なのです。

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