太りすぎで、オペラ歌手が出演を断られる。

2004/03/08 12:43 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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過去にロシアでダンサーの女性が「重すぎる」という理由で、所属バレエ団のボリショイ劇団からクビになったニュースがありましたが…。

結局この件は当のプリマドンナ、アナスタシア・ボロチコワさんが劇団側を不当解雇だと訴え、ロシア労働・社会発展省という国のお偉いどころが、彼女を支持して劇団側にアナスタシアさんを再度雇用するように通達。その後も彼女が「(体重が重すぎるという)虚偽の事実の噂を立てられて、精神苦痛を受けた」として100万ドル(約1億1千万円)の損害賠償起訴をおこしたり…と、まあステージ以外の舞台で、泥沼試合と化しているワケですが。

さて、今度はイギリスはロンドンでのお話。ロンドン中心部にあるコベント・ガーデンにある『ロイヤル・オペラ・ハウス』で、出演を予定されていたアメリカ人のソプラノ・オペラ歌手、デボラ・ヴォイクトさんがその役に「そぐわない体形」だとして出演をキャンセルされてしまったそうで。

公演予定なのは「ナクソス島のアリアドネ」と言う歌劇で、ヴォイクトさんはその主役を演じるはずだったそうです。どこかの国の王女であるアドリアネと言う女性は駆け落ちをした恋人に無人島に置き去りにされる不幸な身の上の女性で、しかし最後はバッカス(神話に出てくる酒の神)と結婚するらしいですが。まあ、詳しいオペラのストーリーは分かりませんけど、まあ体の細い人のほうがこの役柄に合ってるってことでしょうかね?

今回は配役が既にデボラさんに決まっていたのに、オペラ団の配役ディレクターが突如彼女以外の配役に変更してしまったそうで、まあ今後も裁判ごとに発展しそうな感じです。

余談ですが、一度ロンドンで『蝶々夫人』を観た時、その蝶々夫人役の歌い手さんがかなり「お年」をめした方で…。その彼女が体をくねらせ

「♪私、15才です〜♪」

と歌った時は、観客席の空気が一瞬止まったコトを思い出しました。

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