定額データ通信がウリのauの「1X WIN」サービスなりが、定額でデータのやり取りができる利点のひとつである「綺麗な写真を添付して送受信し放題」という点においては、現在のラインナップでは不満を残していたなりね。現在発売されているWIN端末は「W11H」(日立製作所製)と「W11K」(京セラ製)で、ともに31万画素のCMOSを搭載。つまり、カメラ機能がもともと貧弱なため、容量が重くなる綺麗な写真の送受信という「理想」はまだ実現していなかったわけなり。
先日発表された日立製作所製の「W21H」は、WIN端末としては初めてメガピクセルカメラを搭載したモデル。これまでのWIN端末の欠点であった貧弱なカメラ機能を解消し、綺麗なメガピクセルクラスの写真を送受信し放題という、夢のような環境が実現しているなり。もちろん、すでに200万画素クラスの携帯端末用のカメラもあるので、そういう意味では「W21H」にはまだまだ改良の余地はありそうなりが、それでもメガピクセルあれば実用度はグンと上がるなりからね。
撮影したメガピクセルの写真を、好きなだけメールで送受信し放題。このスタイルは、昔から「デジカメ+Air H"」の組み合わせで実現に向けていろいろな取り組みがなされてきたなりが、なかなか普及には至らなかったなりよね。携帯電話にカメラが載った時点である程度カタチが見えてはいたものの、「W21H」のような端末が実際に市場に投入されるようになると、もはや価格的な面でも大きく水を空けられる「デジカメ+Air H"」というスタイルは、かなり厳しい立場に置かれるのではないかと。
この「W21H」に関して、日立モバイル端末事業部商品企画部の松長孝徳技師が開発コンセプトなどについて語っているなり。
「過去の(1Xの)機種はメガピクセル画像を送れなかった。150Kバイト使えれば、PCに持っていってもほぼ満足できる画質だ」
「1X WINの端末ラインアップが少ないと盛り上がらない。早く揃えるよう急がなくてはいけない」
「コンセプトに合うものを急いで出すには、(デザイン的に似ることを)飲まざるを得なかった」
最後のデザイン云々という話は、発表時から各方面で言われているように、「W21H」の外観はカシオ計算機製の「A5401CAII」とそっくりなことについて触れたものなりが、とにかく端末を急いで出す上で、共同開発をしているカシオ計算機製のデザインを採用せざるを得なかった部分があると語っているなりね。しかしこういったことが常態化していくと、ユーザーとしては何を基準にメーカーを選べば良いのか、分かりにくくなるなりねぇ。これまではパッと見て「○○製」と分かり、各社個性的なデザインを投入していたのが、パッと見ただけではサッパリどこのメーカーかわからないという状態に。そのことがユーザーの利便性を下げるわけではないなりが、何だか不思議な状況になってきたなり。
ま、「1X WIN」サービスを楽しむには使い勝手の良さそうな「W21H」。auユーザーの方はぜひチェックを。