「じっくり話す。しっかり響く。」をキャッチコピーに大和銀行、あさひ銀行などが合併して3月1日に発足したばかりのりそなグループ。新しい宣伝キャラクターデザインにスタジオジブリを起用したことも話題となりました。このりそなが昨年度の決算を迎えるに当たって、自己資本規制比率(銀行の健全性を表す指標の一つ)が大幅に低下することが判り、実質的な国有化となる方向が決まりました。
元々金融庁は金曜に危機発覚、月曜を迎えるまでに国有化を決定し、その翌週からは通常営業で混乱を避ける、とのシナリオを想定していたようですので、ここまでは既定路線。とはいえ、当のりそなはおろか大手4大銀の株価まで連れ安になるでしょうから、今後難しい舵取りを迫られることは必至の情勢です。竹中財政・金融担当大臣は「他の大手銀は大丈夫」とか「株主責任としての減資などは考えられない」など、影響が他銀に及ぶのを少しでも軽減しようと説明に躍起の様子。元々銀行の国有化には前向きな姿勢を見せていた竹中大臣ですが、今回の処置がうまく行けば逆に市場に安心感を与え、かえって安定がもたらされる可能性もある訳で、さあここからが大臣と金融庁のお手並み拝見、といったところです。
フタが開く月曜日。株価の反応は?店頭の混乱は?今週はりそなグループから目が離せない一週間になりそうです。
そうそう、りそな銀行を使っている方々の中には不安になっている方もいるかと思いますが、今回の事態は破綻とは異なりますので、すぐに預金がどうこうなる、ということはありません。なので落ち着いて行動してくださいね。