奇妙な『カスタマーサービス』 アメリカ編。

2003/03/25 23:53 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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アメリカで買い物をするとですね。特に、大手電化製品チェーン店とかで頻繁にある事なんですが、お金を支払う時にレジの係りの人から

「Your address and phone number?」

と質問されます。時には電話番号だけだったり、電話番号+郵便番号だったりと聞き方の応用はありますが、電話番号は高い確率で教えろと言われます。

で、さっさと支払いを済ませたい時にイキナリ聞かれる訳ですから、多くの人が思わず答えちゃうんですけど、後で「なんで???」と疑問に首を傾げる結果になります。時にはその場で疑問に思う場合もあるんですけど、店員がガムをくちゃくちゃしつつ、キーボードに手を置きながらいかにも

「この店じゃ、電話番号と住所を教えないと買い物出来ないのよ。ほらほら、後が詰まってるじゃないの。さっさと教えなさいよ。」

的な態度で聞いて来るもんだから・・・・。

些細なことでも直ぐ裁判だ裁判だ!と騒ぎ、筋が通らない事には立ち向かって行くイメージの強いアメリカ人ですが、それでも小さなことは穏便に済まそうと言うサイコロジーが働くようで。観察しているだけでも意外と多いんですよね、教えちゃう人。

しかしですね。お店で電話番号や住所を聞かれた時、教えなかった場合は本当に買い物出来ないのでしょうか?

んなこた、ありません。

過去5年間、聞かれる度に断ってますけど(*)、別に嫌な顔される事もなくちゃんとレジ打ってくれて、普通に買い物出来ましたよ?時には断っても、しつこく強気で聞いてくる店員もいるらしいですけど(私は経験ありませんが)それは店側に、どうしてもお客の電話番号が欲しい腹の内があるから。

お店側が電話番号を知りたがるその理由。それはずばり、こうして集めた番号リストを、第三者に売り付ける為です。

表面的なスタンスは「お客様のお買いになった商品の使い心地を、後日お電話でフォローアップしてお聞きしております。」と言った、あくまで『カスタマーサポート』なんだそうですが。でも、もしそれが本当の理由だとしたら

乾電池一本買っただけの客にまで聞きはしないだろう、さすがに(笑)。



(*)ちなみに、こういったシチュエーションで私が使うフレーズは

I don't give out.

単にNOと言うよりは「悪いんですけど、むやみには教えて回らないんですよ」的なニュアンスがあります。これを出来るだけ無感情にさらりと言い放ちます。



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