角膜の代わりに口の粘膜を移植 失明から回復。

2003/03/12 16:32 Written by

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おぉ、これは素晴らしいニュースですね!病気や怪我などで角膜が傷つき視力が低下してしまった患者さんに、本人の口の粘膜を培養して移植する治療に成功したと、京都府立医大の中村隆宏医師らが学会で発表したそうです。

これがどういう治療かといえば、角膜が傷ついている患者さんの口から2ミリ四方の粘膜を採取、それを胎児を包んでいた羊膜の上で2〜3週間培養し、3センチ四方の膜になったところで目に移植するんだそうです。当然自分の細胞なので拒絶反応が無いのがこの治療法の魅力なんですね。

何が凄いといえば、この治療を受けた9人の患者の内、別の病気を併発していた1人を除いて、全員の視力が改善された事で、失明から0.2まで回復した患者さんもいるそうなんです。

素人考えですけど、凄いですよねぇ。まったく見えないのと少しでも見えるのでは全く違うわけですから。科学の進歩が良くない事に使われるのは良くないですけど、こういった事ができるようになるのは本当に良い事。まったく研究をされている方々は立派ですよね。

今回移植に成功したのは角膜上皮という部分で、全ての角膜移植を待つ患者さんに適合するわけではないのですが、角膜移植待ちの患者さんの内、約2割が角膜上皮の移植対象だそうですので、この治療が普及すれば多くの人が助かる事になりそうです。ぜひとも期待したいところです!

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