米プロバスケットボールNBAのオールスターゲームが9日、ジョージア州アトランタで開催され、史上初の2度の延長戦の末、西カンファレンスが155対145で東カンファレンスに勝利した。MVPは最多得点をあげた西軍の「The Kid」ことケビン・ガーネット(ミネソタ・ティンバーウルブス)が選ばれた。
ファン投票1位のコービー・ブライアント(ロサンゼルス・レイカーズ)や中国代表の姚明(ヒューストン・ロケッツ)、「シャック」ことシャキール・オニール(レイカーズ)を擁する西軍が勝利。東軍は昨年恐喝などの容疑をかけられていた(無罪確定)「The Answer」ことアレン・アイバーソン(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)やトレーシー・マグレディ(オーランド・マジック)らの活躍で盛り返したが、惜しくも及ばなかった。
今季限りの引退を表明している「神様」マイケル・ジョーダン(ワシントン・ウィザーズ)は控え枠だったが、ファン投票で選ばれたビンス・カーター(トロント・ラプターズ)が譲ったため特例で先発出場し、20得点と奮闘した。
ぼくがNBAをちょくちょくテレビで観ていたころは、ジョーダンやスコッティ・ピッペン、デニス・ロッドマンを擁するシカゴ・ブルズの全盛時代だった。漫画『スラムダンク』が連載中で、バレーボール部だったぼくは「うーん、バスケのほうがカッチョいいのでモテるのだ。バレーなんてやってる場合ではないぞ」とこそこそバスケの練習をしたりしていた。ブルズの選手以外にも、アービン「マジック」・ジョンソンや「レジェンド」ラリー・バード、「サー」チャールズ・バークリー、「キングコング」パトリック・ユーイングなど、いまや伝説となったスーパースターたちが活躍していた。そのなかでも「神様」と呼ばれるほど別格だったジョーダン(7日に「NBA史上最も価値のある選手」に選ばれた)のオールスターラストゲームということで、選手達はジョーダンに関するユニホームやジャージ、シューズなどを身に着け、ハーフタイムにはマライア・キャリーが「ヒーロー」を彼にささげるなど、ジョーダン一色のイベントとなったのだ。アイバーソンやジェイソン・キッド(ニュージャージー・ネッツ)がジョーダンにパスし、コービーが阻む。そんな新旧スーパープレイヤーたちの競演は、もう二度と観られない。
個人的には、昨年のファイナルで、敗れはしたものの感動的なプレイでぼくを魅了したキッドの活躍がもっと観たかった気がするのだ。