8日に行われる競売に出品を予定していた作者不明の絵が、オランダの画家ゴッホの作品「左向きの農婦の頭部」と判明した。
この絵は洋画家の故・中川一政さんのコレクションの一つで、8日に東京・銀座のアート・ミュージアム・ギンザで行われる競売に出品が予定されていた。当初の落札予想価格は1万〜2万円。しかし、行方不明中のゴッホの作品に似ていることから、中川さんの遺族から競売の依頼を受けた会社がアムステルダムにあるゴッホ美術館に問い合わせをしたところ、今月6日に真正作との返答があった。これにより、落札予想価格は300万以上と150倍以上にはね上がった。
「アルルの跳ね橋」「夜のカフェ・テラス」「ローヌ川の星月夜」などなど、ぼくが大好きなゴッホ。今回のは初期の作品ということで、有名な「ゴッホの黄色」は使われてない。ぼくはそれほど詳しくないが、黄色がないとゴッホの絵のような気がしないのだ。彼の作品の魅力は、なんといっても濃紺(闇)と黄色(光)の奇妙な調和。爆発寸前の狂おしいほどの画勢が見る者を圧倒する。ような気がするぞ。ニューヨーク近代美術館で「星月夜」を見たときは動けなかった。まあ、それは置いといて、落札額がどこまで高くなるのか注目である。
ゴッホの作品が鑑賞できる日本の美術館
損保ジャパン東郷青児美術館「ひまわり」
国立西洋美術館「ばら」
ひろしま美術館「ドービニーの庭」
笠間日動美術館「サン=レミの道」
メナード美術館「一日の終わり」 など