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home > special > 【特集】味噌かつの名店、矢場とんを訪ねる 【味噌かつの名店、矢場とんを訪ねる 2004.04.04】 (取材・文 Narinari.com取材班)
味噌かつといえば「矢場とん」
「矢場とん」の創業は昭和22年。56年の歴史を持つ老舗です。味噌かつ自体が、終戦直後の昭和20年代初頭に誕生したものだと言われているので、かなり早い段階での創業だったようです。ちなみに味噌かつ誕生の経緯は諸説ありますが、最も有力なのは、ある人が名古屋名物だったどて煮に、何気なく串かつを突っ込んで食べたら美味しかったことから、瞬く間にその食べ方が広がったのではないか、と。この説が事実ならば、味噌かつは偶然の産物と言えるのかもしれません。 「矢場とん」の人気は名古屋だけにとどまらず、遠方からわざわざ名古屋に足を運ぶ人も多いと言います。そこまで多くの人を魅了する「矢場とん」。他店とは異なるこだわりとはどこにあるのでしょうか。公式ホームページに、そのヒントが書かれています。 (味噌かつは)ただ単純に「豚カツにみそダレをかければ良い」というように解釈されると少し困ります。実はそれほど単純な料理ではないのです。 と言うのも、そもそも「豚カツ」も「みそ」も本来くどい食べ物と食材ですから、本当に単純に掛け合わせて食すると、非常に味が濃くなりすぎて、胸焼けがしそうなしつこい味になってしまうからです。 ではどうしたら美味しい「みそかつ」ができるかと言いますと、やはり「厳選された素材」と「豚カツの揚げ方」と「みそダレ」をバランス良くマッチさせる事が最も重要なのです。 名古屋出身の人に「矢場とん、どうなのよ」と聞くと、ほとんどの人が「矢場とんは相当うまい。やばい」という答えを返してきます。「豚のスジ肉からとったスープを熟成したみそで煮込んだ」という味噌だれが絶品で、一度食べたら病みつきになること間違いないのだとか。ちなみに、矢場とんの主人はこんなことも言っています。 ほかの店でもみそかつをメニューにするところもあります。しかし、お客さんは一回目に食べたものをまずいと思ったら、もう“みそかつすべてがおいしくない”ってことになってしまいます。それなら、うちのみそかつを食べてからみそかつを語ってほしいんです。 そこまで言われたら食べてみたいではないですか。一路名古屋へ、とも思ったのですが、聞けば3月上旬に東京・銀座に店を構えた様子。と、いうわけで、まだオープン間もない「矢場とん」銀座店を訪れることにしました。 「矢場とん」銀座店
矢場とんのキャラクターでもある豚のキャラと大きな看板。なかなか派手な店構えです。名古屋の矢場町本店の写真は公式ホームページに掲載されていますが、ここまで派手な造りではありません。初の東京進出ということに対する気合いが感じられます。 お店は3階建て。1階はカウンターだけの席、2階と3階はテーブル席となっているようです。 メニューは評判の「わらじとんかつ」定食(ご飯、みそ汁付き)が1,680円(単品は1,260円)、「鉄板とんかつ」定食が1,785円(単品は1.365円)といった具合。庶民価格とは言いませんが、とんかつの専門店としてはごくごく普通の価格帯といったところでしょうか。
「幻のハンバーグ」や「みそかつ丼」も気になるのですが、まずは看板メニューとも言われている「鉄板とんかつ」と「わらじとんかつ」を注文してみることに。 「わらじとんかつ」の何たる迫力。自分の顔と同じくらいの大きさがあるのではないかと思うほど、かなり巨大なとんかつが目の前に姿を現しました。「鉄板とんかつ」は「わらじとんかつ」に比べるとインパクトに欠けますが、ジュージューと音を立てる鉄板の上にとんかつが乗っている光景。こんな光景はあまりお目にかかったことがありません。どちらも間違いなく、美味しそう! とりあえず、アツアツの鉄板で運ばれてきた「鉄板とんかつ」から。ひと切れ、箸でつまんで口に運びます。味噌のちょっと焦げたような匂いがまた食欲をそそります。口に含み、ひと噛み、ふた噛み……。甘すぎず、辛すぎず、まさに絶妙なバランスの味噌だれが口の中に広がり、また、ロース肉の脂身と味噌が合うこと、合うこと。そしてキャベツ。この味噌だれとキャベツの組み合わせもまた最高です。しかも鉄板で熱が通り、しんなりしたキャベツの千切りが抜群に美味しいのです。 「わらじとんかつ」はロース肉を叩いて大きくしたもの。とはいっても、それでも肉は結構厚みがあります。「鉄板とんかつ」よりも叩いている分、肉が軟らかく、どちらかというと「わらじとんかつ」の方が人気が有りそうな気がしました。 矢場とんが作る「胸やけしない味噌かつ」は、まさにお見事の一言。「鉄板とんかつ」と「わらじとんかつ」をペロリと平らげてしまったので、追加で「串かつ」(1本136円)と「ひれ特製串かつ」(1本210円)を注文することに。 「ひれ特製串かつ」は徹底的に脂身を取り除いたひれ肉ということで、通常の串かつよりもあっさりした感じですが、肉が軟らかく、とても美味しくいただきました。もちろん、「串かつ」も問題なく美味しいの一言に尽きます。 しかし、こんなに美味しい食べ物が、長らく名古屋でしか食べられていなかったということが不思議でなりません。なぜもっと早く東京にも進出して来なかったのか……。矢場とんは今後、銀座店を足がかりに関東に数店舗出店し、その後関西に進出する計画なのだとか。まだまだ各地で矢場とんの味を楽しむには時間を要しそうですが、とりあえず名古屋や東京を訪れた際には、ぜひ矢場とんに足を運んでみてください。味噌かつ未体験の人にこそ、味わって欲しい一品です。 【店舗データ】 ☆「矢場とん」を理解するための関連サイト |
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