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【赤ジャガvs.紫ジャガ 2004.02.17】 (取材・文 Narinari.com取材班)

得体の知れないポテトチップス

 ポテトチップス、美味しいですよね。家にあるとついつい手を伸ばしてしまうポテトチップス。カロリーが高いので夜は食べないようにしようと決意しても、食べちゃうんですよねぇ……。まあコンビニなどで買って家に置いてある時点で、「夜は食べない」という決意になんの意味もないんですけどね。

 さてさて、そんなポテトチップス。子どもも大人も大好きなポテトチップス。食べたことない人はいないと思うので、まずは想像してみてください。

 「ポテトチップスの色は?」と問われたら、あなたはどんな色を答えますか? きっと100人が100人とも、ほぼ同じ色を答えるはず。ジャガイモをスライスして揚げたポテトチップスの色なんて、ひとつしか想像しませんよね。普通は。ちょっと変化球で辛いポテトチップスの燃えるような「赤」を想像する人もいるかもしれませんが、基本的には薄い茶色〜黄土色くらいの色合いを想像するのではないかと。


一般的なポテトチップスたち

 ところが、先日都内某所のドン・キホーテに行ったところ、変なポテトチップスが売っているのを発見したんです。今までの人生で出会ったことがない色のポテトチップスに。


赤い……。そして紫色だ……。

赤と紫のポテトチップス、そのお味は?

外観 中身 元のジャガイモ

 中身の写真を見ていただくとわかるように、非常にまずそうな色合いなのが特徴(笑)。これ、見た目は全く手を伸ばす気になりません。ポテトチップスは、自制しようとしても手を伸ばしたくなる魔力を持っているはずなのに。ビジュアルって不思議ですね。

 肝心の味の方はというと。基本的にはごくごく普通の「うすしお味」のポテトチップスの味がします。パープルとレッドは若干違いがあるようで、レッドの方がジャガイモの持つ甘み、旨味があるように感じました。パープルの方が淡々とした味わい。どちらが美味しいかと言われれば、レッドの方が間違いなく美味しいです。

 この色、どうやって出しているのか気になりますよね。記載されている原材料名を見ても、着色料は使っていないようです。答えはすでに明らかにしてしまいましたが、上の一番右の写真のように、元のジャガイモ自体が変な色をしています。こんな色のジャガイモ、初めて見ました。この「遺伝子組み換えでない」という表記にこだわりを感じます(笑)。

 パッケージには「新種のジャガイモでつくりました。」と大きく印刷されています。また、パッケージの裏にはこんな文言も。「独立行政法人農業技術研究機構 北海道農業研究センターで育種したアントシアニン(ポリフェノール)を多く含むジャガイモ『カラフルポテト』を材料にして作られております」。

新種のジャガイモの秘密

 北海道農業研究センターとは、どのような組織なのでしょうか。公式ホームページには、以下のような記述があります。

「北海道地域に適する水田作・畑作・酪農の大規模生産システムの確立、夏季低温・冬季厳冬という環境を克服する基礎研究を行っています」

 なるほど、パッケージに書かれている「カラフルポテト」という新種のジャガイモも、北海道の大地で育ちやすい作物の研究の一環として、この世に生まれたと考えて良さそうです。ますます気になる「カラフルポテト」。その詳細は発売元の和田製糖のホームページにありました。

 今回ご紹介したポテトチップスは赤と紫の2種類でしたが、「カラフルポテト」と呼ばれる新種のジャガイモは、正確には3種類存在します。「レッド・チップス」の原材料である「インカレッド」。「パープル・チップス」の原材料である「インカパープル」。そして黄金色の「インカのめざめ」。もともとこれらのジャガイモは南米アンデスに栄えたインカ帝国時代から栽培されていた品種を改良したもので、特徴としては下記のようなものが挙げられます。(和田製糖ホームページより)

1.ジャガイモの紫と赤は活性酸素を除去する抗酸化物質の『アントシアニン』(ポリフェノール)
→アントシアニンはワインなどに含まれ、最近では健康によいものとして特に有名です。 優れた抗酸化力を持つアントシアニンは、体の中の様々な場所で活性酸素を除去してくれます。

2.鮮やかな黄色はカロチン類、暖めるとさらに深く鮮やかな黄色に
→「インカのめざめ」の色素はカロチンの一種。抗酸化効果があることはつとに有名です。暖めるなどの調理をすることで鮮やかな深い黄色になります。栗に似た味のする、今までにない画期的なジャガイモです。

3.天然の色−カラフルポテト−
→カラフルポテトの色は自然の色です。インカの末裔たちによって受け継がれてきた色を、日本の北海道の気候でより美しく、より鮮やかになるように育てられたものです。「自然で、健康によいものを」 との観点から、遺伝子組み換えなどの技術は全く用いておりません。

 この特徴的な色合いは、天然の色。インカ帝国の時代には、もっと多くのカラフルなジャガイモが存在していたとも言います。また、ジャガイモだけでなく、カラフルなトウモロコシもあったのだとか。ペルーなどに行くと今なおそういったカラフルな野菜を栽培している地域があるそうです。

 「インカレッド」「インカパープル」「インカのめざめ」は、そんなジャガイモたちの発色を、自然に良くしたものなんですね。それにしても鮮やかな色だこと。これだけパッと目の前に出されても、ジャガイモだと気が付く人はどれくらいいるのでしょうか……。

 まだあまり流通はしていないようですが、物珍しさもあって今後普及していく可能性はあるはず。そうしたときに語るうんちくの足しに、この特集をブックマークしておいてみてください。

☆「カラフルポテト」を理解するための関連サイト
カラフルポテト3兄弟 …… 来歴、特徴など。ジャガイモ博物館
栗のような風味 黄色のジャガイモ インカのめざめ …… ブランド・ニッポン
思わず手にとる 紫と赤のジャガイモ インカパープルとインカレッド …… ブランド・ニッポン
有色ジャガイモ …… 十勝毎日新聞
日本の馬齢しょ新品種等 …… 日本いも類研究会