大泉洋“主演小説”が本屋大賞ノミネート

2018/01/18 14:56 Written by Narinari.com編集部

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俳優の大泉洋(44歳)を主人公にした、完全あてがきの“主演小説”「騙し絵の牙」が、2018年の本屋大賞にノミネートが決定した。

企画発案当初から映像化も視野に入れてスタートした本書は、著者と出版社に加え、芸能事務所、そして主演となる大泉との4者による綿密な打ち合わせと試行錯誤を重ねて誕生した、異色の文芸作品。

社会派作家・塩田武士の4年間にわたる丁寧な取材と、俳優・大泉洋に関する綿密な分析、本人とのディスカッショを経て初めて実現できた完全「あてがき」を通し、読み手は主人公に扮した大泉が頭のなかで自ずと動き出すという、かつてない感覚を体験できる。

本書は塩田作品として記念すべき10作品目にあたり、昭和の未解決事件「グリコ森永事件」を題材として昨年本屋大賞2017において第3位となった前作「罪の声」に続き、2年連続のノミネートとなった。

塩田は「本屋大賞のノミネート、本当に光栄で嬉しいです! ありがとうございます!! 『“騙し絵の牙”の著者は大泉洋さんでしょ』と勘違いされている方が続出していると聞きます……。もうどちらでも良いので、皆さん是非読んでください!」とコメント。

大泉は「そもそものきっかけは、『映像化された際に僕が主演できるような小説はない?』と長年尋ねられ続けた編集者が、おそらく面倒になって(笑)、『もう私がつくります!』と、塩田さんへ執筆依頼に伺ったことから始まった企画でした。『語り口』やモノマネ(笑)など、塩田さんが私を大研究してくださった上で『あてがき』し生まれた主人公が、社会派の重厚な物語のなかで動き回るという、大変『新しい試み』の小説となりましたが、その作品がなんと栄えある本屋大賞ノミネート作に選んでいただけたとのこと、本当に嬉しいです! 本を開けば演じる大泉洋が頭の中に浮かぶという“主演小説”を『2018年の10作』に選んでいただき、ありがとうございます!」と喜びを語っている。


☆あらすじ

大手出版社で雑誌編集長を務める速水輝也。ウィットに富んだ語り口で人を虜にする魅力的な男だ。ある夜、上司から廃刊を匂わされたことをきっかけに、速水は組織に翻弄されていく。すると次第に彼の異常なほどの“執念”が浮かび上がってきて……。圧倒的リアリティ筆致で出版界の<光と闇>を描いた社会派長編。

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