16歳の自作PVに大きな注目、YouTube公開1か月で再生回数180万突破。

2012/01/10 08:24 Written by Narinari.com編集部

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ごくごく普通の人でも、動画投稿サイトをきっかけに、アッという間に世界から大きな注目を集めることができるようになった昨今。投稿した作品が多くの再生回数を記録し、多額の広告収入を得た人の話も少なからず聞かれるようになったが、それ以外にも人生を変えるチャンスを手に入れた人はたくさんいる。カナダの高校に通う16歳の少年もその一人。彼は昨年11月、姉や友人の力を借りて制作した自作のPVをYouTubeに投稿したところ、たちまち大きな注目を浴びた。地元でも一躍有名な存在になった彼のもとには、米国のレコード会社から問い合わせも寄せられたそうだ。

米国やカナダを中心に話題になったのは、マニトバ州ウィニペグの高校生に通う16歳のショーン・キグリーくん。「父がドラマーだった」(カナダ紙ウィニペグ・サンより)影響で彼も4歳からドラムを叩き始めると、その後学校や教会でパーカッションを担当するなど音楽の才能を磨いてきた。さらに独学で多くの楽器を操るようになり、曲も作るまでに成長したそう。そんな彼が、このほど、友人たちに見てもらおうと姉や仲間の力を借りて音楽PVを制作し、11月30日、YouTubeにその動画を投稿した。

動画のタイトルは「Sean Quigley - Little Drummer Boy」(//www.youtube.com/watch?v=IrNcD34KFhM)。雪が降り積もる森の中、短パン姿でドラムを元気よく叩き、歌うキグリーくん。映像にはドラムの演奏シーンしか見られないが、歌はもちろん、曲で演奏される「ギターやベース、ピアノ」などを含め、すべての楽器も彼が演奏しているという。また、スネアドラムを背負いながらウィニペグのさまざまな場所を歩くシーンもところどころに挿入され、雪に包まれた幻想的な街の雰囲気も伝わって来る映像だ。撮影は人の力を借りたものの、編集は自身が担当。素人とは思えないほどの完成度を誇るPVは、映画学校の関係者が「驚くべき技術」(ウィニペグ・サン紙より)と感想を漏らすほどだ。

こうして友人たちに見せるつもりで投稿された彼の動画は、すぐにYouTube上でも注目を集め始め、「投稿から一晩で約4万回再生」(米紙USAトゥデーより)されることに。その勢いは年が明けた今でも衰えず、1月10日現在で再生回数は183万回を超えている。

動画が話題となって一躍地元でも有名な存在となったキグリーくんは、自身の公式サイトを開設したほか、12月23日には地元で開かれたチャリティーイベントに参加。「約560人」(カナダ紙ウィニペグ・フリープレスより)が詰めかけた会場で彼は歌と演奏を披露し、集まったファンにサインをして交流を楽しんだそうだ。

そして彼の才能に注目しているのは、カナダのみならず米国のレコード関係者にもいた。ロサンゼルスのあるレコード会社は、彼の動画を見て「興味を持った」として、すぐに彼が通う高校へ連絡をしてコンタクトを取ろうとしたという。しかし現在のところ、キグリーくんにレコード会社と契約する意思はないようだ。これには評判を受けて「事実上のマネージャー」(カナダ放送局CTVより)を買って出た父ビルさんの「生活のバランスを崩さないように」との気持ちも働いている。

とはいえ、ビルさんも「とても成熟した16歳」と語り、音楽の才能を発揮した息子の存在が嬉しい様子。現在は自宅地下にあるレコーディングスタジオで曲の制作を行っているというキグリーくんは、将来の夢として「音楽で、多くの人たちに影響を与えたい」と話しており、デビューを果たす日もそう遠くないのかもしれない。

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