E353系の外観は「伝統の継承」と「未来への躍動」をコンセプトとして、あずさのDNAを引き継ぎながら、日本の中央を走る新時代のダイナミズムを表現し、観光・ビジネスユースに対応したデザインを採用。内装は南アルプスと梓川の「きよらかさ」、ビジネスの「機能性」とレジャーの「高揚感」をコンセプトにした。
量産先行車の特徴としては、「空気ばね式車体傾斜方式」を採用し、現行E351系「振り子式車体傾斜方式」と同等の走行性能を実現。動揺防止装置(一部先頭車・グリーン車)を採用することにより、乗り心地を向上させる。
車内の特徴は、静粛性を向上した床構造や、空気清浄機を設置することで快適な車内空間を提供するほか、空調を個別吹き出しとし、各座席で風向きと風量の調整をできるようにする。また、各座席にパソコンを置けるテーブルとコンセントを設置。車内案内表示器にフルカラーLEDを採用し、行先・停車駅案内等のほか運行情報やニュースなどを配信する予定だ。
さらに改良型ハンドル形電動車いすが利用できる大型トイレ、多目的室、出入口の防犯カメラ、自動体外式除細動器(AED)を1編成に1台設置するなど、車内設備を整える。