問題の動画は、YouTubeに5月11日付で投稿された「Drunk Man Charges A Wild Elephant」(http://www.youtube.com/watch?v=0EZLo8t0hUE)。車に乗ったグループの1人が撮影したと見られ、カメラの先には広い草原で対峙する、酔っぱらった友人男性と野生の象がいる。
警戒するように体を向けている象に対し、男性は仲間からけしかけられると勢いよく突進。しかし、鼻を振り上げるなどの行動を取る象を見て、慌てて引き返そうとした男性は転倒し、その姿を仲間たちが面白がって笑っている。すると、酒を飲んでいる男性はもう一度手を激しく振り、威嚇しながら近付いていき、これにひるんだ象は体の向きを変えて逃走。象を追い払った男性に対して仲間の1人がハイタッチするなど、少なくとも彼らは男性の行動を見て大いに楽しんだようだ。
英ニュースサイトのジ・サウスアフリカンや米紙ニューヨーク・デイリーニュースによると、動画は南アフリカ北東部のモザンビーク国境沿いに広がるクルーガー国立公園で撮影されたもの。動画は、投稿直後から欧米メディアなどによって広く紹介され、瞬く間に世界的に注目を集めるところとなり、コメント欄には非難の声が多く寄せられている。しかも問題の男性は、普段この辺りを周っているツアーガイドと特定され、自らの行動が大きな代償を払う結果となった。
男性が働いていたホテルグループは、動画について「徹底的な調査を行った」後に処分を検討したと発表。「会社の理念である野生生物保護と維持の精神に反した」として、ガイドをしていた男性との雇用契約解除を決定したという。