米放送局ABCや米紙ロサンゼルス・タイムズによると、ゲームを楽しむペンギンがいるのは、カリフォルニア州ロングビーチにある「アクアリウム・オブ・ザ・パシフィック」という水族館。米国でも有数の規模として1998年に開館したこの水族館では、昨年150万ドル(約1億4,000万円)を投じ、マゼランペンギンの群れが見られる広さ約280平方メートルの飼育舎を新たにオープンした。
そして最近、群れの中では繁殖期を間近に控えて求愛行動を取り始めたペンギンが増加。多くのペンギンにとっては「異性へアピールするのに忙しい」(アクアリウム・オブ・ザ・パシフィック公式サイトより)季節を迎え、まだ繁殖行動を起こさない若いペンギンたちは“蚊帳の外”に置かれるそう。そこで飼育員たちは、好奇心が強い若いペンギンたちが遊べるようにと、猫用ゲームアプリを入れたiPadを3月上旬から飼育舎の中に用意。実際に興味を示すのか、その様子をうかがってみたという。
すると、ジェレミーとニューサムという2羽のペンギンが、置かれたiPadにいち早く反応。用意された猫用ゲームは、画面の中を動くねずみをタッチすると得点が加算される仕組みで、最初はジェレミーがゲームをし始めたというが、触ると出るねずみの鳴き声が「気に入ったようだ」というニューサムが、その後頻繁に遊ぶようになったという。
水族館では、ニューサムが実際に遊んでいる様子を収めた動画「iPad-Playing Penguins - Aquarium of the Pacific」(http://www.youtube.com/watch?v=aT3OAWwkqsI)も公開。ねずみを追ってせわしなく頭を動かし、くちばしで捕えようと頑張るニューサムの姿はなんとも愛らしい。現時点でニューサムが記録した「1,600点」が最高得点になっているそうで、これからそれを超える“ゲーマー”がほかに現れるのかも楽しみなところだ。