中国紙銭江晩報などによると、この規定が策定されたのは、今年に入って同市で犬にまつわる傷害事件が多発したため。最も深刻な事態となったケースでは一度に市民10人が襲われたそうで、市民の間では飼い犬に対する取り締まりの強化を望む声が高まっていた。
そうした要望に応えるかたちで同市が策定したのが、今回の「散歩時、飼い主は犬に必ずリードをつけなければならず、その長さは2メートルを超えてはならない」という規定。つまり、“飼い主と犬との距離は2メートルを超えてはならない”と同義というわけだ。
しかし、日本とは異なり、犬にリードをつけない“放し飼い”が習慣化している中国では、愛犬家から不満の声が噴出。ネットでは反対運動も展開された。ただ、中国では飼い犬の登録制度や予防接種の管理が杜撰という背景もあり、不安に感じている市民からは愛犬家とは正反対の批判の声が上がっている。
中国では今年4月、黒竜江省ハルピン市が大型犬と気性の激しい獰猛犬の飼育禁止規定を公布して注目されたが、そのときもやはり愛犬家とほかの市民の間で激しい応酬が繰り広げられており、今後もこうした問題は避けられなそうだ。